*08:25JST やや正常な需給相場が先高期待につながる可能性
[株式オープニングコメント] 31日の日本株市場は抵抗レベル突破を試す展開になろう。30日のNY市場はフィッシャーFRB副議長が複数回の利上げを示唆する発言を受けて利益確定の流れが強まった。NYダウ、ナスダックともに下落となったが、銀行など金融セクターへの物色はみられており、市場は利上げを織り込む中でプラス面を評価してきている点は評価される。 シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円高の16860円。円相場は利上げ観測を背景にドル高シナリオが復活しており、一時1ドル103円台と円安に振れて推移している。日経平均は価格帯別出来高で商いが膨れている16600-16800円のレンジ内での攻防が続いているが、このレンジを突破してくる可能性もありそうだ。 市場は週末の雇用統計を見極めたいなか、前哨戦となるADP雇用統計の発表を今晩に控えており、基本的には動きづらい需給状況であろう。ただ、このところの物色をみると、指数インパクトの強い値がさ株等で押し上げる流れではなく、自動車、ハイテク、金融といった出遅れセクターへの買戻しと見られる流れが日経平均を押し上げている。 日銀のETF買入れによる思惑もあろうが、出遅れ修正といったやや正常な需給相場が先高期待につながる可能性はありそうだ。強弱感が対立しやすい水準ではあろうが、突破を意識したスタンスとなろう。その他、テーマ株では自動運転や有機EL、フィンテック、IoTなどの循環物色を想定。 [株式市場強弱材料] 強気材料 ・日銀のETF買入れによる需給押し上げ期待 ・ドル/円、102円95-103円05銭 ・シカゴ日経225先物(16860、+120) ・米グーグル、三菱UFJと提携しスマホ決済 ・米利上げ観測でドル高シナリオ復活 弱気材料 ・NYダウは下落(18454.30、-48.69) ・ナスダックは下落(5222.99、-9.34) ・NY原油は下落(46.35、-0.63) ・価格帯別出来高、高水準で戻り売り圧力 ・日経平均は下落(16725.36、-12.13) ・EU、アップルに1.5兆円追徴 ・三菱自8車種「再測定でも不正」 留意事項 ・ZMPフォーラム ・SBI、フィンテック研究所開設 ・東南アジア、ジカ熱拡大 ・鉱工業生産指数(7月) ・布野日銀審議委員が講演、 ・石油統計(7月) ・基調的なインフレ率を補足するための指標(日本銀行) ・外国為替平衡操作の状況(7月28日〜8月29日) ・デファクトスタンダードが東証マザーズに新規上場 ・トルコ貿易収支(7月) ・独失業率(8月) ・ユーロ圏失業率(7月) ・ユーロ圏消費者物価コア指数速報値(8月) ・米MBA住宅ローン申請指数(先週) ・ブGDP(4-6月) ・印GDP(4-6月) ・南ア貿易収支(7月) ・米ADP全米雇用報告(8月) ・加GDP(4-6月) ・米シカゴ購買部協会景気指数(8月) ・米中古住宅販売成約指数(7月) [サポート&レジスタンス] 終値 16725 5日移動平均 16595 200日移動平均 17087 標準偏差+2σ 16954 レジスタンス(2) 16793 レジスタンス(1) 16759 ピボット 16718 サポート(1) 16685 サポート(2) 16644 25日移動平均 16564 転換線 16543 基準線 16432 100日移動平均 16391 先行スパンA 16175 標準偏差-2σ 16174 先行スパンB 16058