風で舞った桜の花弁が傘に付いた。幸運である。(Apr 18)

昨日、家の近くの坂道でマスクを着けた男女とすれ違った。男性の方が「髙井」と声を掛けてくれたので立ち止まると、中高の頃のバドミントン部で一つ上の代の主将をやってた先輩であった。奥さんのご実家が近所にあるらしい。16-17年振りに会った先輩は昔と全く同じ優しい目で笑っておられ、マスク越しでもすぐに判った。

2002年に先輩が引退するまで、私は一度たりともフルセットマッチで先輩に勝てなかった。当時はルールがサーブポイント制で、最後に対戦した時の点数はファイナルゲーム16-17だったのを記憶している。試合後に握手しながら先輩が「有り難う」と言い「今まで有り難う」と付け加えたのは、それが先輩の引退試合だったからだ。

私が先輩のネット前からのプッシュを一か八かでブロックして得点した瞬間「なんだそれw」と言われた事もある。とにかく隙あらばどうにかして倒してやろうと何度となく食い付いてた。

勝負勘の良さを活かしてトレーダーになった先輩は最近になって「桃田の活躍を見てバドミントンを再開したくなった。今のルールもわからないけど、ガチじゃないゆるい練習会があったら数日前に誘ってくれれば道具一式を準備する」との旨メッセージをくれた。嬉しかったが、私が参加してる練習がガチだったり時間が早朝だったり、そうこうして時が経つうちにコロナで練習場所が無くなったりして結局一緒にはやっていない。

「俺は勝負強かったからね。相手の体が右に傾いてるから左に打とうとか、そういう事考えながらやってた気がする」メッセージのやりとりで出た先輩の一言である。試合で形勢が悪くなったら「こんな時、先輩ならどうするだろう」と考えてみるのも悪くないのかも知れない。


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8/4() DC/PRG

@新宿Blaze



花弁が三つ分かれて付いてる写真