ラスト・ムービースター | 酔いどれぐっちの酒と映画と音楽と…

ラスト・ムービースター

を観てきました。
 
前評判通り泣ける映画でした。
 
本作は1970年代から80年代に掛けて一世を風靡した俳優バート・レイノルズの遺作でもあります。
 
ストーリーはかつて一世を風靡したものの、今は落ちぶれ年老いて同じく年老いた犬と寂しく過ごしてる俳優ヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)が、ある映画祭から特別功労賞を贈呈したいとの招待を受けて映画祭に行くと、実は有名な映画祭に名前を似せた映画オタクが個人でやってる映画祭で、ヴィックが呆れて帰ろうとしたところ、実はその映画祭をやっている場所が自分の故郷に近い事に気付き、自分の過去を辿っていく、と言うものです。
 
バート・レイノルズは過去の整形の影響もあってか、最初はちょっと顔に不自然な印象を覚えてしまいますが、映画を観ている内に全く気にならなくなるところは流石に映画スターといったところでしょうか。
 
気付いた、もしくは知っていると言う方もいらっしゃると思いますが、この映画、実際のバート・レイノルズの人生をかなり投影した映画になっています。
 
しかも、バート・レイノルズが実際に出演した映画やテレビの映像がふんだんに使用されていて、ほとんどバート・レイノルズのドキュメンタリー映画なんじゃないかと思うほどです。
 
更にはバート・レイノルズが実際に出演した映画「トランザム7000」と「脱出」の中のシーンを使って、若き頃のバート・レイノルズと現在のバート・レイノルズ(一応、役のヴィックとして)お互いが会話するシーンまであります。
(本当に今のCG技術は凄いですね)
 
そんな回想を交えながら、ヴィックは世話係のお姉ちゃん(オタク映画祭主催者の妹)を巻き込んで、自分の生家、学生時代活躍したアメフト場、そして5回の結婚歴の中で唯一愛した最初の妻がいる老人ホームに向かいますが、最初の妻は認知症を患っていてヴィックの事が分からない状態でした…
 
ここまでくると、映画を良く観ている人や勘の良い人はオチが分かってしまうかと思いますが、分かっていてもヴィックのやっている事を観ていると泣けてしまうんですよね。
 
そしてヴィックの語る言葉がまるでバート・レイノルズ本人が語っているかのような、何とも言えない感覚にまた泣かされてしまいます。
 
これから映画館で観るのは厳しいと思いますが、DVDが出た時などは是非観て欲しいと思います。

追伸
バート・レイノルズが亡くなられたのが2018年9月6日で、自分の誕生日と同じなのも何かの縁だったのでしょうか…