バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 | 酔いどれぐっちの酒と映画と音楽と…

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

を観てきました。

う~む、画ヅラはド派手で迫力はあるんですが、肝心のお話がイマイチな感じでした。

ストーリーはズバリ「スーパーマンとバットマンが戦う」なんですが、これだけだと身も蓋も無いのでもうちょっと話をすると、前作「マン・オブ・スティール」でのスーパーマンとゾッド将軍の戦いの際にその場に居合わせたバットマンことブルース・ウェインが、多数の一般市民が巻き添えで犠牲となった事からスーパーマンの存在意義に疑問を持ち始め、そして約2年後、スーパーマンの行動を規制しようとする議員に絡んで暗躍する悪役レックス・ルーサーとスーパーマン、バットマンが三つ巴でどうこう、というものです。

まずこの映画、前作(この日記を書くにあたってちょいと調べたところ、「マン・オブ・スティール」の続編みたいな位置付けだそうです)マン・オブ・スティール」を観ていないと内容があんまり理解できません。

しかもバットマンやスーパーマンの周辺の人間関係など(特に悪役のレックス・ルーサーが旧スーパーマンシリーズでスーパーマンの宿敵である事など)をあらかじめ知っている事を前提に話をしているので、一見さんは完全に置いてけぼりになるでしょう。

単純に考えると人間であるバットマンがどんなに頑張っても、異星人であるスーパーマンに勝てるはずはないんですが、その辺をどう巧く見せるかがこの映画の肝でしょうか。

と言いつつ、スーパーマンには「クリプトナイト」という唯一の弱点があるのを知っている人は、それを使ってどうこうするんだろうなと言うのは容易に想像がついてしまいます。

そして今回の監督も前作「マン・オブ・スティール」に引き続きザック・スナイダーなんですが、ちょっと夢オチ多すぎ!「エンジェル・ウォーズ」かよ!(※「エンジェル・ウォーズ」と言う夢オチをアホみたいに何度も何度も繰り返す映画があるのですが、この映画の監督もザック・スナイダーだったりします)

個人的にはあんまり夢オチを繰り返すと、映画そのものの信頼性が失われるような気がしてあんまり好きではありません。
(ラストで「実は全部夢でした」で終わらせるんじゃないだろうかと懐疑的になって映画に集中出来なくなるので)

さらに途中で仮面の忍者赤影みたいな面を被った訳の分からんオッサンが一瞬出てくるんですが、エンドロールを見てやっとアメコミキャラクターの「フラッシュ」だと分かりました。
しかもストーリーには全然関係無いんですよ。
まぁ、もう続編の企画が進んでてそれに出るんでしょうが、もうその演出飽きたよ!
アメコミオタク以外は喜ばねぇよ!

後、脚本が悪いのかスクリプターがちゃんと仕事してないのか分かりませんが、話の辻褄が合わないところもあったりして、余計に萎えました。

ただ俳優陣の演技は意外に良くて、ベン・アフレックのバットマンは観る前は「どうかな~」と思っていましたが、実際に映画を観るとそんなに違和感なかったですね。
(自分としてはジェニファー・ロペスと付き合っていた頃の迷走振りがすごいインパクトがあって、どうしてもまずそれが頭に浮かんでしまうのですが、近年は役者・監督としても高評価を得ているので違和感がないのも当たり前と言えば当たり前でしょうか)

もっと意外なところでは悪役レックス・ルーサー役のジェシー・アイゼンバーグの演技が結構良くて、ああいう演技も出来るんだなぁと感心してしまいました。

この映画、自分はIMAX 3Dで大枚はたいて観ましたが、そこまでして観る映画じゃなかったかな~
でもDVDが出たら観ても損はないかなとは思います。
その際は「マン・オブ・スティール」も一緒に借りることを忘れずに。
(ただザック・スナイダーの世界観についていけない人は「マン・オブ・スティール」で心折れちゃうかも