やっぱりゴールは見えている | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

お義母さまのお見舞いに行ってきた。

ICUに行くと、
「お義母さまより重篤な人が増えたので、
一般病棟の監察室に移っていただきました」
とのこと。
もうICUには戻らなくていいのではないか、
と、
看護師さんは言っておられました。

観察室には3つベッドがあり、
他の2人の方は男性と女性。(お義母さまと同じくらいの歳じゃないか?)

お義母さまは心拍数が90くらいだが、
この同室の女性は40代の数字を表示している。
男性も口を開けて寝ており、

おうおうおうおう、
この高齢化社会が目にはいらぬかっ。
(遠山の金さん。)
入ってますとも、お代官ぁ〜。
てな感じです。
(意味不明w)

お義母さまはポーッとしながら、
話しかけると会話はしてくださる。
心電図の山が、
下向きのほうが大きくなっている。
^V
↑こんな感じよ。

熱は、手を触るとワタシの手より熱いから、
7度5分くらいはあるだろうか。

痛いところもない、
苦しいところもない、
食べたいものもないって。


話題にゃ困りますね。
食べられない?食べたくない?のに食べ物の話をするのもなんだかな。
嫁はそんなに知らないから昔話はできないし、
親戚はみんな、てか半分くらいは亡くなってるから話題にするのも憚られるし、
お天気がいいよ、
とか、
チビ(お義母さまが11年ほど飼った躾のなっていない犬。外では良い子。今は我が家にいて、私にしょうがなく撫でられている。)
の話をした。

旦那はお義母さまのお見舞いに行くと、
幼い頃に心配をかけたこと、
あんまり優しくしてあげていないことを謝ったりしているようだ。
娘、息子に、大学の入学金を出してくれたことの感謝も伝えると、
お義母さまは嬉しそうにするそうだ。
お義母さま、
ワタシからも、ありがとうを伝えなくちゃね。

旦那、
たっぷりと親子の蜜月を過ごすといいよ。
ワタシは旦那より先に、自分の母親が亡くなったから、
お母さんとお別れすることの寂しさは、
ちょっとはわかる気がするから、
ただのマザコンとは呼ぶまいw


今日のお見舞いから帰ってきた旦那は、
「そのうちに、うちとこの母親も逝ってしまうねんなあ…。」
と、
ちょっと諦めがついてきたようだ。

そして、
「おれはかあちゃん(ワタシのことよ。)より絶対早く死にたい。
オマエが亡くなるときに、おれは謝りっぱなしちゃうか。」

「そうそうw
黒豆撒いて悪かった、
扇風機壊して悪かった、
電気のカサも壊して悪かった、
(↑全部ホントにやられたことですw)
謝ってもらわなあかんことがたくさんあるからのぅw」

「わはははw」

「悪いけどワタシはあなたに謝らなあかんことはなんもないからな。
逝け逝けw
心配せんでエエよ、引き止めへんからw」

「わはははw」

と、
旦那と笑った。


お義母さまが認知症だとわかったとき、
すでに83歳だったけれど、
そんなに長くは生きられないとモノの本に書いてあって、
やれることはやっておこうとワタシは思った。

お義母さまに着物を着せて、
家族5人で初詣にも行ったし、
マニキュアを塗ってあげたこともあるし、
娘と3人で洋服を買いに行ったこともある。
お義母さまはもう覚えていないけど、
女どうしでなければできないお楽しみもやってみた。
(お義姉さんがしなかったから。
できなかったから、かなぁ。)
ほんのちょっとだけだけれど。
だからワタシは後悔はないよ。

お義母さまのこともあって、
ワタシは、
人生には限りがあることを、深く知ったんだと思う。

今を悔いなく生きることを教えてくれた先輩たちに、感謝はあるよ。
うっすらとw

お義母さま、
最後の最後に、
ありがとうと、
旦那だけでなく、
ワタシも言うと思う。

あ、忘れてたら、
ワタシウッカリ野郎だからさぁ、
ごめんねw