何をどうしろと言うんだい | 奥歯にものは挟まずに

奥歯にものは挟まずに

認知症の義母をきっかけに、ふざけたブログを書き出して、
義母を見送りました。
イケてて笑える(笑われる)ババアを目指して、日々の暮らしを綴ります。

お義母さまから、朝8時に、我が家に電話がかかってきました。

はい、いつものおかしな理屈でした。
ご機嫌は良かったです。


お義母さまは、
自分の面倒を見るのは誰か、
家を継いでくれるのは誰か、
私が死んだらどうなるのか、が1番の関心事で、
私が死んだら、お義姉さんにも遺産をわけてあげて、
あんた(嫁、つまりアタシ)と、○坊(旦那の愛称、お義母さまはいつもそう呼ぶ)
とで、
よく話しあってちょうだいね、
私はそんなに長く(生き)ないはずだから、
そろそろ考えておかないとね、
とおっしゃっていました。

アタシは、
そうやね。
よく○○さん(=旦那)と話しあっておくね。
と調子を合わせ、
電話は終わりました。



…お義母さまー、
今ごろそんなこと言ったって、もう遅いのよー。


お義母さまは、
自分が認知症で、
マトモな判断力がない、
ということがわかっていらっしゃいません。


お義母さまは、
アタシと旦那が自分の面倒を見てくれなかったら、
家や貯金は、市町村に寄付しなければならない、
と思っていらっしゃいます。
(共産主義国家か、現代の日本は。)


今までも、何度も同じことを、お義母さまに相談されました。
アタシはその場しのぎとして、
息子が社会人となったら同居は考えるよ、
お義母さま宅のまわりでは、アタシと旦那の仕事は見つからないだろうから、
旦那が年金をもらえるようになるまでは難しいね、
と言っています。
ま、そのとうりに、事実のとうりに言っているんだけど。


お義母さま、できるだけ同居はしないけど、
面倒は見るよー。
お見送りしまっせ。
(お義母さまが息絶えるときに、そばにいてあげられないかもしれないけれど。
いなくていいでしょ、嫁はw
ちっちゃく、うしっ、って言ってしまったらどーしよ?w)


お義母さまー、
お義母さまって、
何かと中途半端に賢くて、
何かと中途半端に未来を想像していらっしゃるんですよー。



アタシの想像では、
お義母さまは、ゆっくりと認知症が進んで、身のまわりのことができなくなるでしょう。
そしたら、
ヘルパー利用を増やし、
アタシがもっとお義母さま宅へ通います。
いずれグループホームか、運が良ければ特養か、
無理ならいよいよ同居でしょうね。

家はアタシ達夫婦で住みますよ。
か、売るかもしれませんね。
お義母さまにお迎えが来たら、旦那がささやかなお葬式の喪主となり、
お義姉さんにも、残ったものから、いくらかは、旦那が渡すことでしょう。
(残らなかったら知りません。
お義姉さんには気の毒ですが、自分の持ち出し分がなかっただけで良しとしてください。)


アタシはお義母さまからの電話の内容を旦那に伝えました。
旦那はバッサリと、
相手にするな。
だってさ。

ハッキリと旦那に言うわけじゃないけど、

ばかやろー、
アンタがお義母さまの相手をしないから、
ウソでもなんでもいいから、お義母さまを安心させるようにアンタが話をしないから、
アタシがその場かぎりの調子合わせでふんふんと、
お義母さまの話を聞いているだけじゃないかよ。
もうちょっと関わりなさいよ、
テキトーでいいから。
(自分の母親と、テキトーな話ができなくなってますね、最近の旦那は。)


お義母さま、
もう選択肢なんてないんですわ。


認知症の神様(そんなもん、いるのか、あるのか?)
の思し召しのままに、
お義母さまは弱っていくんです。
あるだけのお金と照らしあわせて、
アタシと旦那が破産しないように、
アタシと旦那が発狂しない程度に、
お義母さまを見送るのみなんですよ。



出たとこ勝負。
運を天にまかせる。
明日は明日の風が吹く。


今のお義母さまが真面目に考えたって、たぶん時間の無駄ですよーだ。
うーん、今のお義母さまって、有意義な時間を過ごしている、とはいいがたいわ。