とある秋の日、民生委員のヤマシタさん(仮名)から連絡があった。
お義母さまが、お隣Hさんに怒っている、と。
お義母さまはあまり外出しないはずだが、家の周りはウロウロするらしい。
何かのきっかけでガレージを開けたお義母さま、
(義母宅に車はなく、自転車が2台置いてある。)
自転車の異変に気がついた。
(本当は異変じゃありません。
お義母さまの目は、一体何を見ているのでしょう?)
ここからお義母さまの頭の中の解説をいたします。
【これは私の自転車ではない!
誰だ?誰が私の自転車を違うものに取り替えたんだ!?
(まず間違いなく自分の自転車です。)
ははーん、これは隣のHさんの息子が無断で借りたな。
駅前で、私の自転車は乗り捨てて、違うものをガレージに戻したんだ!
なんで私に一言許可を取らないんだ!】
お義母さま、ヤマシタさんに電話をかけて、憤懣をぶちまけました。
お義母さまの認知症を理解して下さっているヤマシタさん、地域の役員の方と共に、お義母さま宅に見に行って下さった。
お義母さま、ヤマシタさん、役員さん、三人で確認し、自宅の引き出しにしまってある自転車の鍵も合わせて見たのに、
お義母さまの事実、は、揺るぎません。
【私の自転車じゃない】
ギャーギャー騒いでいるうちに、(お義母さまにとっての犯人の)Hさんの息子さんのお嫁さんまで、ガレージ前に出てきてしまった。
お嫁さんにはヤマシタさんが、家に入って下さいな、となだめて下さった。
もーぉ、お義母さま!(てかクソババアっ)
思い込んだらどこまでも。
絶対に私は間違っていない!の、その根性、病気のせいにしておきましょうぞ。
秋の自転車フェアはしばらく続きます。
この続きは次回で。