11月11日はポッキーとプリッツの日である。
11月22日は良い夫婦の日で、11月23日が良い夫妻の日なんだそうな。
23日は勤労感謝の日じゃねぇか…という真っ当なツッコミは置いて置くとして。

11月11日は我ら夫婦の結婚記念日である。
22日は私のじいさんが死んだ日であり、23日はじいさんの墓石に書かれた没日である(おそらく婆さんの記憶違いによるミス)。

良い夫妻だか夫妻だかにのっからなくて良かったと、つくづく思う11月である。

世間様が結婚記念日をどのように過ごしているのか知らぬが、我が家では結婚記念日を祝った事がない。

子どもが産まれる前はケーキ屋勤務だったため、11月と言えば、クリスマスに向けたシフト作成やら売上目標の設定やらで頭がいっぱいで、気付くと結婚記念日は過ぎ去っていた。

子どもが出来ると親戚付き合いが増え、年賀状やらお歳暮の準備にこれまた頭がいっぱいで、気付くと結婚記念日は過ぎ去っていた。

よく「結婚記念日を忘れるなんて!!」と怒りをあらわにする嫁がいるが、彼女らはきっと暇で仕方ない時期に結婚したのだろう。

そんなわけなのだが、偶然にも奇跡的に今年は夫婦そろって休みである。
十数回目の結婚記念日で初である。

しかも平日なので、娘たちはそれぞれ登校・登園。
久方ぶりの夫婦水入らずだ。
…が、何をすれば良いのかさっぱりわからぬ。

そもそも、人生の半分も一緒にいると、いざ『デートだ☆』と張り切ったところで、それすら日常から抜け出せない。

映画館は閉塞感が好きではないし、美術館や博物館は趣味が合わないので1人が気楽だ。
遊園地やら水族館なんて、子ども置いて行ってどうする!?
ショッピングは日用品の買い出しになりかねない。

現に、夏に2人で行った渋谷では、カフェでケーキ食いながら経済の話をし、カルティエショップをひやかし、取り繕うように文化村を覗いて帰った。

帰りの電車の中で「夕飯どうしようか」の会話がまた切ない。


せっかくの結婚記念日だが、2日前になっても全くプランが思いつかない。

どうすりゃいいんだ…