そして、

海の泡になる

【著者・葉真中 顕】

ネタバレ注意

  


  《宇佐原陽菜》

宇佐原陽菜は、ハルと女子刑務所でいっしょだった。

ハルは、糖尿病を煩い介護が必要な状態だった。陽菜は、ハルをお世話することが労務だった。

陽菜の上話。

カルト教団の中で育った陽菜の、夢と絶望、挫折。


ハルの身の上話

戦後の混乱の中、おかしくなった父親の暴力、虐待、無理矢理の近親相姦。

浜で起きた不思議な出来事。

「うみうし様」に願った事


陽菜は、ハルを最期まで看た。

その中で、ハルから聞かされる話。ハルが懐かしそうに話す中に、ハルの後悔や苦悩が見えかくれする。ように思えてならない。


  《植芝甚平》

ハルの幼なじみ。

ハルの子供の頃の様子。うみうしとの出会い。


  《高田峰子》

ハルの家族は、自宅火災で亡くなりハルだけが助かった。

助かったハルは、親戚の峰子の家に引き取られる。

そこで、成長したハルは庄屋のぼんぼん息子と結婚。

夫に先立たれたハルは、峰子と大阪に出る。

大阪に出た二人は『さくら』というすき焼き屋で女中をする。

この頃からハルは、才覚を表し始める。そして、関西財界「瀬川兵衞」の大物の愛人となる。


  《瀬川益臣》

瀬川兵衞の息子。

ハルの妊娠、出産。「瀬川益臣」はハルの子供。

欲しくなかった子供だったが、生んで母乳を与えたら、母性愛に目覚めた。しかし、兵衞は家に連れて帰り摘出子として育てた。

ハルは、「春川」という料亭を開く。

ハルの不思議な力を信じていた兵衞は、ハルを独占しようとする。

兵衞を愛してはいたが、「うみうし様」に、また、願いをかけた。

兵衞を殺して欲しい・・・と・・・


この辺りは、この時代の女の性というか、ハルの情念というか・・・

そういう、手に握ることの出来ないものを感じたが

男と自由を天秤にかけ、ハルは自由を取った。だけのこと・・・

東亜信用金庫の「真壁三千男」

ハルの新恋人。


  《新藤紫》

1985 年、PL学園のKK コンビ(清原、桑田)が活躍した頃、ハルに拾われた。

性同一性障害(身体は女の子、心は男の子)の紫は、春川で住み込みの板前修行をする。

紫と板前の白木は春川に最後まで勤めた。

そして、あの事件の翌朝、警察が乗り込んできた。

ハルが一人の男性を殺した。

縁も所縁もない、一人の男性。


  《河内靖》

一流銀行の投資アドバイザー。

(日本誠商銀行)

ある年の大手ゼネコンの忘年会で真壁と知り合う。

真壁にハルを紹介される。


86年、街にはボディコンスーツのお姉さん達が目立ち始める頃、

一万円ほどの株は5年で4倍にも膨れ上がるほどの景気。

そして、奇しくも1991年バブルは弾けた。

ド田舎でバブルの恩恵受けたかなはてなマーク


  《名村敏哉》

真壁三千男の息子。

敏哉が中学三年。真壁は道頓堀の畔で死体で発見される。

世の中の殿方たちは「24時間戦えますか」のキャッチコピーに踊らされている頃です。


すぐに警察の家宅捜索が始まり、何も知らされないまま、「犯罪者の家族」という烙印を押される

大阪にいれなくなり、親戚を頼り東京に出る。


裁判が終わって何年も経ってから、警察に押収された父(真壁)の物が帰ってきた。

手帳は実に17冊もあった。

その中に書かれてあったこととは❓️


 《宇佐原陽菜》

最後のハルの様子



ちょっと難しかったけど、読了感は悪くないびっくりマーク 面白かった!!ビックリマークビックリマーク

頭がポンコツで、ちょっと経済、株といったところは、ついていくのが大変でした(笑)

でも、年代で追えたので、分かりやすかったですよ✨


最後の展開。

取材してどうなるのか❓️って思ったけど、

取材の結果そうなりますか~😱

大満足な作品でしたびっくりマーク


なんか、久しぶりに読書しました。ってかんじ(笑)


なんだか、最後は切ないね

ハルの人生ってなんだったんだろう



あなたのBookshelfに

ぜひ、この1冊をどうぞラブラブ音譜