大昔の話さ。

コロナウイルスが流行ったんだよ。

国民的なお笑い芸人が死んでしまったのには驚いたね。

政府は緊急事態宣言を出したよ。まるでSFの世界だ。市町村の役場から、緊急事態宣言が発令されましたってアナウンスする車がきてさ、生きている間にこんな光景みることってあるんだね。

 

話したり咳したりクシャミしたりするときは、口にきな粉含むことになっていた。

きな粉の黄色い粉末が、どのように飛散するか、研究機関が調査して、机のまん中にアクリルのツイタテ置くことになった。

うちの課長が椅子に座っている俺の頭の上から威圧的に話しかけるから、俺は毎日課長の口から飛んでくるきな粉でマッキッキになって仕事した。これがウイルスだったら感染させられると、びくびくしていた。

 

大阪○知事が、コロナはイソジンで治る、と言ったり、空調がよく効いているはずのパチンコ屋に休業要請したりした。府庁の職員はイソジン飲んでいたんだろうか? 

パチンカーたちは奈良まで行ってパチンコした。彼らはコロナであっても、そしていくら負けてもパチンコはやめられないのだ。いずれにしろ、パチンコ店はクラスターとはならなかった。ただ、奈良の大仏の手のひらに万札が積み重なった。うひひ。

 

テレビには毎日オミさんが出演して、ワクチンを奨励した。でも、ワクチンの有効性とリスクを分析しているはずなのに、なぜか公表しなかった。弱毒化した頃には、むしろワクチンのリスクの方が上回っていなかっただろうか?

 

マスクが不足したが、アベさんが国民に配ってくれた。子供の給食当番用だったので、大人には小さかった。

 

仕事は在宅になった。でもやることがないので犬の散歩をしていた。ときどきオンライン会議があるので、パジャマの上からシャツの襟とネクタイだけつけた。

 

テレビ番組も出演者がディスタンスをキープしていたり、顔だけ映像で出たりした。

芸人は番組が減って嘆いていた。意外と関西の方が出る番組が多いと、東の芸人が西に来ることが増えた。

 

国民一人一人に10万円の給付金がでた。俺はタニタの体重計を買ったが使うのは妻だ。のこりは全部家計にとられた。今思えばシーバスリーガル買っとくんだった。妻は友達と美味い物食いに行ったらしい。

 

どうだい? 信じられない話だろ?