~最終更新日2024/05/15~

今回はマタマタについて自分が現段階で思ってることを書いていこうと思ってます。

飼育記事にするにはまだまだ飼育歴がたりないのでまとめという形で公開致します。ご理解の上、飼育の参考になればと思います。

 

 

 

 
和名:マタマタ
英名:Matamata Turtle
学名:Chelus fimbriatus
甲長:45㎝前後
分布:南米アマゾン川、オリノコ川流域
食性:肉食性(水中にくるであろう生き物を主に補食)
飼育下ではエビ・小赤・メダカ・ドジョウ等を与える

 

ケージ

単独飼育で最終サイズ的に1200×600はあった方が良いと思われる。
好んで泳ぎ回るような種類ではないが、大きい容器で飼育していると結構動くので消化の手助けになると思い、甲長8㎝前後の個体だが900×450水槽にて飼育している。

前述した通り、餌としては小型の水中生物を与えるのが適していると考えられている。

あげたい餌:メダカ・子赤・冷凍ドジョウ・アブラハヤ・エビ・ザリガニ・オタマジャクシ・冷凍ワカサギ・各種淡水小魚
嫌がった餌:アフリカツメガエル(飲んだ後暴れるから?)
慣らせばピンセットからも餌を食べるため、冷凍餌や人工飼料にも比較的慣らしやすいと思う。
単食は避け、色々な種類の餌を与えたい
現地生息環境ではジャウーなどのナマズ類が多い地域のため大きさに合わせたナマズ類はかなり多く補食していると考えられる
消化能力がそこまで高くない種類だと考えているため、人工飼料を与える際には消化不良に気を付けなければならない
↓補食動画

水温

あまり高すぎるのも良くないと聞く。25~30℃辺りで安定した温度になるよう管理すれば良いと考えている。低すぎると消化不良になるので良くないし、30℃超えて水温が高すぎると亡くなる場合があると聞いている。

 

水質

現地アマゾン水系・オリノコ水系共にpHは4~7の間で変異していると考えられ、支流のpHは比較的低く本流は高めであると思われる。
ベビーの生息環境は支流よりのため、pHとしては5前後のところに生息しているとされる。
雨季と乾季があり、雨季は川の水量が増え生息環境のpHは7に近づき、乾季は水量が少なくなるためpHは低くなると考えられる。飼っている限りでは、こなれた水より新水を好む感じがしている。
こなれた水とは、微生物が定着して水質の急変し難い安定した弱酸性水(表現としてあっているか微妙)
現地採集の動画を見ると流れのある川の水深の浅い所、大きい個体は水深の深い所の流木の間等にいるとされている。
そのため、アピストグラマ等の止水域を好む魚よりは小型カラシン等と同じように流水を好む種類に近いのではないか?と考えている。
上記の考えから、低pHを維持しようと考えるのではなくこまめな全換水をしてpHを中性よりに管理する方が飼育下では上手くいくのではないか?と私は思う。もし、低pHを維持したい・現地の再現がしたいのであれば、こまめな全換水をしつつ換水後の水中にマジックリーフを浮かべるもしくは、テトラブラックウォーター等の調整剤を使うと良いだろう。
私は現在数日に一回程度全換水を行い、アクアセイフを適量添加している。

2023/11/1(水)追記
コメントにて全換水した個体と部分換水した生体とでは部分換水の方が長生きしたとありました。
冬の時期は特に水温の急変や低下による消化不良等が主な原因ではないかと思われます。
今のところ我が家では全換水による不具合は出ていないので継続しますがこういった話があるというのは頭には入れて置いた方が良いかも知れないです。

pHは水道直入れで7前後だが。アクアセイフは気持ち程度で入れているだけで効果は不明。
↓が公表されている住んでいる地域のデータ
          硬度mg/L    PH    TDS     残留塩素
5月 43 7.7 97.2 0.43
8月 38 93.6 0.49
地域によってかなり異なるため、住んでいる地域は確認しておくと良いだろう。

 

水深について

足場さえあれば少し位は深くて構わないと思われる。
底に足をつけ首を伸ばした状態で水面に鼻が出る位が無難な水深であろう。

 

水流について

ある場所と水流のない場所の両方があった方が良いのではないかと考えている。
皮膚を脱皮する際、流木などに擦りつけ剥がす・水流で剥がれるもしくは自分で剥がすの3種類程が考えられ、古い皮膚が残るとそれこそ皮膚病につながる可能性が上昇すると思われる。
そのため、予防策として水流をつけるというのは価値があるのではないかと思う
また水が流動するため、腐り難くなるというメリットもある。
家では一応ストーンにてエアーを送り、水が動くようにしている。時折エアレーションの上に行っているので水流自体を嫌ってはいないだろうと思う。
 

フィルター

こまめな換水をすると不要。家ではエアレーションのみでフィルターは設置していない
設置するなら物理ろ過をメインに組むと良いだろう。
マタマタの排泄物に対して生物濾過を効かそうと思うと水槽に対して大分大きなものが必要だと考えられる為、あまり期待しない方が良いだろう。

 

紫外線について

紫外線はあった方が良いと思われる。現地でも浅い水深に移動し紫外線を浴びていると考えている。
マタマタの良くかかると言われる皮膚病、特に水カビ病(病気についてで記載)の予防としては乾燥や紫外線での殺菌はかなり有効な手段である。
現に皮膚病になりやすいと言われるニホンイシガメは乾燥日を設けることで水カビ病を予防できている。
換水のタイミングで直射日光に少し当ててあげるのが無難な紫外線の当て方だと考える。

 

成長速度について

成長速度に関しては、遅くもなく早くもなくという感じ。個人的にはゆっくり育てる方が良いので、少しずつ育っている感じがして良い。
甲殻類・ドジョウを多めにあげることによって成長は早めれるのではないかとは思う。
小さめのケージでパワーフィーディングしても良いだろうが、負担がかかって突然死が一番悲しいので、大きめのケージで今はゆったり飼育している。
 

病気について

水カビ病が主な病気であろうと思われる。
突然死の要因ではないかと良く言われており、水が腐敗すると起こりやすい疾患した病体には皮膚にただれや炎症が見られる
皮膚がただれて白いカビのように見えるため水カビ病と言われるが、マタマタ自体皮膚が常にただれているような見た目をしているため気が付きにくいと思われる。ただし、健康なマタマタの皮膚は白っぽくはないためよく観察していれば気がつくことは可能だと私は思う。アグテンやメチレンブルーなど魚病薬にて治療はできると思うが、容量や効果の出方に違いがみられるため自己責任で使用すること。乾燥には弱いため、マタマタが大丈夫なのであれば拭き取って少し乾かすのが安全か??水をきれいに保つのが一番の予防策


多頭飼育について

飲み込むタイプの捕食をするため、互いに飲み込まれないサイズ同士の多頭飼育は可能だと考える。

ただし、餌を食べたかどうかの確認がし難いのと、水が汚れるのは早くなるため水質には特に注意が必要

現在900×450水槽にて3頭で飼育しているが、今のところ問題は見られない。

 

繫殖について

水量を多くとりつつ産卵のための陸地も用意しないといけないため、繫殖はかなり難しいと考えられる。

pHの変動と水量の変化にて雨季・乾季を感じさせ、発情のスイッチを入れることが必要だと考えている。

成長速度的に性成熟には10年前後が必要になると思うが、性成熟を終えたペアが揃ったならいつかは挑戦してみたい。

 

オリノコ・アマゾンのフォームについて

アマゾンマタマタ(Chelus fimbriatus)
オリノコマタマタ  (Chelus orinocensis)
元々は同種のフォーム違いとされていたが2020年に別種記載された。
暗褐色がアマゾン、明るいのがオリノコだと認識していたが、背甲は両者とも明るいのもいれば暗いのもいる。
アマゾンの方が甲羅が少し角ばっていて腹甲に黒斑が多く、オリノコは小判のような背甲で腹甲の赤みが強いイメージ。
オリノコの方が大きくなると言われているが詳細は不明
少しだけオリノコの方が首が太い気がする。(個体差や気のせいかも知れない)
金額的にはオリノコの方が高かったが、近年はあまり変わらない場合が多い。

 


以上が現在考えていることである。

これ以外に○○についてどう思っている??や間違っていることなどあればコメントしていただけると幸いです。