「様」はもともと体言に付き、

その方位の意を表していましたが、

「殿」の敬意の低下にともなって、

室町時代ごろから

新たに高い敬意を表す敬称として

使われるようになりました。




江戸時代初めの日本語学書

『ロドリゲス日本大文典』は、

そのころに使われていた

「殿」「様」「公」「老」の

4種類の敬称を比較し、

その敬意の順を示しています。



それによれば、

もっとも敬意の高いものは「様」で、

以下「公」「殿」「老」の順

であったそうです。


最後の「老」は、かつては

主に僧侶に対して用いられていた敬称で、

のちに一般化し、年長の人の名前に付けて

敬意を表すようになりましたが、

現代では敬称としては

ほとんど使われることがなくなりました。




時代は下って、現代では、

「様」がもっとも一般的な敬称として

用いられています。


一方、「殿」は、先の『日本国語大辞典』にも

「官庁などの公の場で用いるほか、

書面などでの形式的なもの、

または下位の者への軽い敬称として用いる」

とあり、「様」よりも敬意の軽い語として

位置づけられています。



このため、現在、私的な手紙において

特に目上の人に対してはほとんど

「殿」を用いることはなくなりました。



ただし、公用文においては古くから

「殿」が使われてきたためか、

現代でも「殿」を使う慣習が残っているようです。












今日も最後までお読みいただきありがとうございます。

応援よろしくお願い致します。


人気ブログランキングへ