ハッキリ言って、全く見る気のなかった映画『ゴシラ✕コング新たなる帝国』だが、意外に面白いと言う情報を得て、興味本位で一人で観に行った。


もうゴジラが腕を振って走っているビジュアルだけで、嫌な予感がしてならない。


取り敢えず、IMAX2D字幕で観た。


〜感想〜

微妙と言うか、やはり期待したものとは別路線。

しかし、怪獣バトル映画としては、きっちり成立している。


★★★★★★☆☆☆☆ 


ストーリーはシンプル

ゴジラとコングが、地球のとある地下空洞に存在する悪いコング(達)と戦うだけの話。


映像は、さすがハリウッド!的な、カネに物を言わせた迫力あるもので、実に自然かつ安心して見ていられる。


そんなシンプルストーリーでテンポが良く、怪獣バトルの激しいアクションも要所要所に入り、上手くまとめられた映画であった。


しかし、ゴジラ映画としては、う〜んって感じで、モヤモヤしている。

コレジャナイ感が根底にあり、おそらく評価は二極化するだろう。


ストーリーのシンプルさと、臭い演技の人間パートがほとんどないのが相まって、サクサクとテンポ良く進行するのだが、コングパートでは、コングが喋れないので、表情や仕草から理解しなければならない。

特にベビーコングとの掛けあいは、猿の惑星よりも劣る動物ほのぼの映画を見せられている感じだった。

しかし、裏を返せば小中学生前後の子供には分かりやすく、怪獣バトルに集中できると言う意味では◎で、飽きない作りとなっている。



以下、ネタバレあり。

引っかかるのは、やはりゴジラの扱いにつきる。

ゴジラも一怪獣と言うか『トカゲ』程の価値までに下げられたストーリー展開とアクション表現。

もう、これって例の『ローランド・エメリッヒ版の『GODZILLA』と同じじゃない?と思えた。


前1作、2作目で感じたゴジラの重厚感や神がかった存在感はそこには無く、コロナみたいに『共存』の世界。

人間側も

「あ〜、また怪獣が暴れてるわ」

「ゴジラがカニ(クモ)怪獣をやっつけよったで」

みたいな感じ。

そのゴジラもコロシアム内で犬の様にすやすやと寝ているかと思えば、コングへの執着心が強く、姿を見るなり噛みつく等、本能的に戦うだけのまさに犬。


ピンクゴジラ

何でピンクになったのか、よく分からないが、元気玉みたいに周囲から放射能を集めたとかどうとか・・・
ピンク色の怪獣が出てきたから、きっとコイツと融合するか、能力を引く継ぐのだろなと思っていたから的が外れた。
通常の20倍のパワーを溜め込んだ、界王拳仕様になっただけらしい。


一方、コングの方は、まさに人間の様な知的な振る舞いや表情で、人と手話で通じるくらいだから、その辺のゴリラの域ではない。

そんなコングこそ、人類を滅亡させるだけの知力とパワーがあり、真剣に考えたら恐怖ではある。


でもって、ゴジラが腕を振ってガツガツ走り、ピョーンとジャンプする世界観であるから、そんな突っ込んでくる暴れん坊ゴジラに対してコングが「お前、ちょっと待て、待て」とリアクションする始末。


ハルクバスターかバンブルビーか。

予告でチラッと見たが、アイアンマンスーツでも手に入れたのかと思った。
コングが凍傷になって、都合良く残っていたパワードスーツがギブス代わり。
しかし、このパーツ、人が作ったものにしては強すぎる。
素材が最強とか、どういう原理でコングの腕に装着されて外れないのか等、深く考えてはいけない。
実は、あらゆる攻撃を防ぐ最強アイテムなのだ。

モスラ
喧嘩の仲裁程度で、あまり活躍しない。

例の妖精、否、モスラを目覚めさせるのは、髑髏島の先住民族で、前作から出ているあの子。
この子は、現実に聴覚障害だそうで。
子役あるあるで、彼女の成長が凄まじく、身長も伸びて顔つきもしっかりしていた。

そんなことより、その先住民族の王女様は、明らかにゲスト出演枠。
制作にレジェンダリーが絡んでいるから、どうしても入れたいのだろうけど、ミスマッチである。 
マ○イ族みたいな先住民を見せられたあとに、「さっきまでエステ行ってました!」みたいな、今まで何の苦労もしていない感じで、王女が出てくる。

つまり、全く先住民族感がない。
何ならこのま化粧品のCMに入るのかと思った程である。
チャン・ツィーはどこ行った?

モスラ

顔は、鋭い目でカッコイイのだが


一番後ろの脚が、形も動きも人間の足っぽくって、気持ち悪いと思ったのは私だけだろうか・・・ガーン


流石に丸顔ではないと思っていた。チュー


モスラって『蝶』みたいな綺麗なイメージがあったけど『蛾』であることを再認識。

ハリウッド版は『バドラ』みたいなんが出てくると思っていたが、足して割ったような感じ。

あ~、どっちも『蛾』だね。
ちなみに、モスラとゴジラは昔からのダチで、大の仲良し設定。

ただ、いきなり成虫から登場したが、幼虫かサナギ状態から出して、ピンチのときに孵化して助っ人に来て欲しかった。


敵の悪役コング

コングよりも手足が長く、いかにもな悪役顔。
コイツは、初登場時にポーズを取るのだが、もう『ジョジョ立ち』なのよね〜チュー
その後も、昔のヤンキーみたいな挑発をするし、失笑するしかなかった。

超残念だったのは、コヤツ(シーモ)である。
必殺技は、アイスブレス!!みたいな感じ。

初見のビジュアル、能力(破壊力)を見て、あ~、コイツは強い、今回のラスボスだなと思っていたえー

初めは、モンハンみたいなキャラが出て喜んだ。
こいつには、ファイナルファンタジーのヤズマットみたいな強キャラで、ゴジラやコングを半殺しにするくらいの活躍を期待していた。

ファイナルファンタジー12のヤズマット

減らない体力ゲージが恐ろしい。

ファイナルファンタジー14にも出てたん?

顔イカツ・・・ガーン

シーモは、例え首輪をされ、良いように扱われていたとしても、開放されたら無敵なんじゃないのか!?とさえ思っていた。

しかし、言うほど活躍しないし、鼻先が丸くて目が小さく、だんだん弱々しく見えてくる。
そして最後は残念なキャラになった。
実に勿体無い。

せめて前回のメカゴジラみたいに、コングとゴジラの力を合わせないと倒せないくらいの強さであってほしかった。


怪獣にスポットを当てた映画だから、途中で感覚がマヒして怪獣の大きさを忘れてしまうが、実はこのシーモは、ゴジラやキングギドラよりも大きいのよね〜

そんなんが地上に現れたら、一瞬で地球半分が凍りつくか破壊されるだろう。

現にシーモは、氷河期を引き起こした元凶とまで言われているからね。

まぁ生かすにしろ、ラスボスに匹敵するキャラにできたのに残念である。

最後は、トランスフォーマーでグリムロックの背中に跨るオプティマスみたいに、コングがシーモに跨り金太郎状態。

ハリウッドは、何でも服従させるのが好きなのね。


〜誤算〜

一人で映画(ゴジラ✕コング)を見に行ったことを家族に言っていない。

ところが、その日の夜、次男が「今やってるゴジラを観に行きたい」と。

一瞬、バレてたか?と思っていたが、偶然だったみたい。

思わず「良いよ、見に行こか」と返事したが、流石に今回のゴジラ映画を2回も見たいとは思わない・・・ガーン

まだ『ゴジラ−1』なら観ていいが。

Amazonプライムでやるまで待てと言うかどうしようかえー

あ~、ゴジラではなく、オッペンハイマーでも見とけば良かった〜と後悔。


〜2回目〜

さらっと聞き流していたのに、土曜の晩に「ゴジラ観に行きたいから予約して」との指示が出た。ショボーン


結局、家族全員で4DX2D吹替版を観てきた。

何回見ても映画の感想は変わらない。

しかし、4DXはオススメで、激しい座席の動きと相まって、何も考えずに観たら結構楽しかった。

怪獣が登場して動くたびにシートが激しく動くので、シートからズリ落ちそうになったり、気を抜いて後頭部を浮かしていたら座席に打ちつけてダメージをくらいそうで、体感的に楽しめた。


あと吹替版を観て良かったと思ったのが、ロールエンドに流れるゴジラ✕コング新たなる帝国の主題歌。

吹替版のみの仕様と思われるが、いつものゴジラのテーマ曲を上手くアレンジしたなという印象で、早速YouTubeで調べた。

Yaffe、AI、OZworldがコラボしてるみたい。



知らん!!キョロキョロ


ヤッフル?

誰だ?



でも、グッジョブである。

ダララ、ダララッ!!