果して『クラウンセダン』で良いのか?

その走行性能、実用性、価格のバランスはどうなのか。

 

〜走行関連〜

ようやくYouTubeに、試乗ネタ動画がチラホラと出てきた。

もちろん納車車両ではなく、メーカーが設定した試乗会。

 

結論から言うと(ハイブリッド車)

乗り心地〜◎

静音性〜△

エンジンパワー〜△

ハンドリング〜○(不明)

取回し〜△

 

乗り心地は、セダンゆえの低重心やサス性能でフワフワっぽい。

それが良いかどうかは別として、人を乗せる車としては乗り心地が良さそう。

静音性は、エンジンを回せば振動と音が室内に入っはてくるみたい。

『回せば音が大きくなる』のはどんな車でも当たり前のことだが、クラウンとしてはうるさい感じ。

つまり、エンジンパワーが車重に対して非力と言うか、やはり2500のエンジンでは、車重に対するパワー不足感は否めず、モーターからエンジンに切り替わると、どうしても排気量の小さいエンジンが頑張って回っちゃうから、余計にうるさく感じるのだろう。

そもそも、排気量3500以上の旧クラウンを乗り継いできたファンは、納得するのだろうか。

特にFCEV(燃料電池車)の方は駄目っぽく、ハイブリッドの方がマシな感じ。

静音性は良いのにね・・・残念。

 

取回しは、単純にロングホイールベースであることと、クロスオーバーやスポーツに装備されたDRSが装備されてないから、最小回転半径は5.9mと大きい。

まぁ、コンパクトカー等と比べると取り回しが悪く感じるが、この手のセダンにしたら普通の数値。

一方、通常走行時のコントロール性は、可もなく不可もない普通な感じ。

そもそも攻める車ではないから、今のところアグレッシブに走行する動画がなく、限界が高いのか低いのか不明。

 

以上をまとめると、よく言えばマイルド。

悪く言えば、鈍足。

これを『セダンだから』と捉えるかどうか。

ユーチューバーも、クラウンセダンを真向から否定こそしないものの素直な大絶賛ではなく、言葉の節々や表情からイマイチ感が伝わってくる。

 

〜内装関連〜

クラウンシリーズの中ではマシであると思えるが、果して価格なりかと言われれば・・・?

と思う。

 

同価格帯の外車を見てしまうと、いったいこのクラウンセダンのどこに金が流れて(使われて)いるのかと思ってしまう。

私が全く興味のなかったアウディやBMWを見てしまうと、そりゃあもう、(同価格帯でも)高いだけのことはあると納得してしまうが、クラウンセダンは『車両本体価格の内、200万円位は水素ステーションの設備投資に使われるのかな?』と思ってしまう。

 

〜トータル〜

やはり、『ミライ』の焼き直し感が気になる。

【クラウンセダン】
【ミライ】
ボディデザインは、クラウンセダンの特徴的なフロント周りを除けば、基本スタイルは、ほぼミライのまま。
【クラウンセダン】
【ミライ】
リアは、僅かに跳ね上がりデザインのミライは若々しく見えるが、クラウンセダンは何だかなぁ〜って感じ。
先代(過去)のクラウンを踏襲したとか、オマージュなんてありゃしない。
新型クラウンセダンは、どっからどう見てもミライのデザイン変更=マイナーチェンジ版である。
 
それもそのはず、車体はFCEV(燃料電池車)仕様がベースでハイブリッド仕様も共通シャーシ。
だから、つけるガワ(ボディー)も似たり寄ったりにしかデザインできない。
水素タンクを収めたいが故に後席のセンタートンネルがバカデカく、後席3名乗車は実用的ではないというか、例え2名乗車でも圧迫感があり、右(運転席)側の後部座席の人は、車道側から乗降するか、足を上げてセンタートンネルを跨いで左側から降りなければならない。
何がショーファーカーなのか。
いちいち、ヨッコラショとセンタートンネルを跨ぐ煩わしさを考えたら、似たような価格で居住性も内装の質感も高い『アル・ベル』の方が良いじゃん!!となる。

なんか、不発のミライを無理やり買わされているような感じがしてならないし、実際そうだろう。

 

今回のクラウンセダンについては、本当はFCEV(燃料電池車)を買うのが正解なんだと思う。

車両本体価格は、補助金を差し引いたらFCEV(燃料電池車)の方が安いし、車体はFCEV(燃料電池車)の専用設計だし。

しかし、水素ステーションの配備が進まない中、ハイブリッドに流れるのは想定済み。

トヨタ的には、FCEV(燃料電池車)とハイブリッドを出すことで、仮にミライのようにFCEV(燃料電池車)が売れなかったとしても大爆死は防げる算段。

だとしても、諸問題が解決されていない以上は、買うならハイブリッドだよね。チュー

 

 

〜後出し戦略〜

何かと話題のクラウンシリーズだが、早くも特別仕様車やパワートレインの新モデルが出てきた。

 

〜クロスオーバー特別仕様車〜

クラウンクロスオーバーに特別仕様車(マットメタル)が追加された。

 

クラウン専門店のみでの取扱いとなるが、ボディカラーをマットメタル以外に選択できない以外は、かなり魅力的な内容の特別仕様車である。

 

マットメタル自体は、手入れの煩わしさやマニアックなカラーだから、万人受けのしない、好き嫌いが分かれるカラーけど、個人的にはステルスカラーで有りかな・・・と思っている。
 
初期モデルのかゆいところに手が届いた、納得のバージョンアップ。
めっちゃ欲しいと思った。
絶賛脱皮中のリア周りのデザインに目をつむったとして、マットブラックのボディカラーも何とか許容の範疇。
クロスオーバーRSが手に入らない以上、マットメタルの特別仕様車でも良いと思った。
 
だが、しか〜し!!
まず、販売店が地元にない。ショボーン
致命的である。
せめて、地元のディーラーで取り寄せ措置とかできないものか・・・と思う。
 
そして、そんな特別仕様車も、結局はクラウンセダンと被ってくる絶妙な価格設定だった。
否、むしろセダン(730万円)を越えてきた!ガーン
 

〜クラウンスポーツPHEV〜

また、クラウンスポーツにPHEV(プラグインハイブリッド)仕様が追加れた。

 

PHEV(プラグインハイブリッド)

大容量リチウムイオン電池により、EV走行距離は90km、ハイブリッド燃費が20,3km/ᒪ、総航続距離は1,200km以上とされる。

 

ブレーキキャリパーは赤色に塗装され、前輪に20インチベンチレーテッドディスクブレーキを採用。さらに専用20インチ対向6ピストンアルミキャリパーを装備して制動力の向上がはかられた。

 

PHEV(充電式)は、FCEV(水素充填)と同様に、航続距離や補充ステーション問題さえクリアできたら、次世代エネルギーとして十分に通用する。
PHEV(充電式)のモーターパワーが凄まじいのは周知の事実で、例えばRAV4のPHEV仕様は爆速である。
因みに、マイカーのヴォクシーですら、パワーモードにしたら、スッんゴイ加速をする。
モーターは、エンジンと違って音が静かだから、グイッと加速するのに前触れがないから、オーバースピードに注意が必要。
だから、多分、クラウンスポーツのPHEV仕様は、かなり走る車だと想像できるし、まさにスポーツ的なパワーを手にするのではないだろうか。
 
それでもクラウンスポーツは『後部座席の居住性や荷室の大きさ、スポーツするならクラウンでなくても良い』と言う理由から、残念ながら私の候補対象外となるが、デザインやPHEV仕様はかなり魅力的である。
 
しかし、この商売方法は、クロスオーバーに引き続き、初期型に飛びついた者負けの、後出し詐欺商法ではないのか?と思う。
クロスオーバーにしてもスポーツにしても、買うなら後発の特別仕様車やPHEV仕様だと思うから。
 
因みに、クラウンスポーツのPHEV仕様の価格は765万円で、オプション等を入れると最終的には800万円以上となり、コヤツもセダンを遥かに超えてくる価格設定である。ガーン

 

 

〜慎重(冷静)になれ〜

一概には言えないが、今、クラウンセダンに飛びついて購入(予約)している大抵の人は、クラウン(セダン)をこよなく愛する人か、ユーチューバーか。

 

私みたいに、見た目のカッコ良さだけに惹かれ、高級車を見慣れていない者は、コロッと騙されそうになるが、ここで良く考えた方が良さそう。

 

クラウンシリーズ(クロスオーバー、スポーツ、セダン、エステート)は、

●各車にタイプや特徴の違いはあれど、あくまでもクラウンブランドの派生商品である。

『スポーツ』と言っても、クラウンの中ではスポーツ寄りなだけ

●世界戦略車両故に、排ガス規制(脱炭素)に合わせてパワートレインは、走りよりもエコ重視。

セダンに求められる、余裕のパワーはなさそう

●セダンやエステートにも、後出し仕様が出るかも。

セダンにPHEV仕様が出たら驚きだが、水素車両を売りたいトヨタには出来ない。

出てもGR仕様か。

●何だかんだで、メーカーが販売価格を800万円前後で設定している。

 

等と考えていたら、セダン熱が冷めてきた。

 

最近は、ずっとアウディやBMW等の海外メーカーのYouTube動画を見ていて、どのグレードが良いか迷っている。

やはり、海外メーカーの内装の質感やフル液晶メーター等の細かな装備の充実、エンジンパワーや安全装備にしても、全国産車両の上を行く。

国産車の値引きが見込めない今、海外メーカーの車両も視野に入れて考えるべき。

 

ダラダラと長くなったが、もう、クラウンセダンは、私の中での購入候補としては、保留状態である。

今、ディーラーから入荷案内があっても、トキめかない。

 

そんな中、テスラのサイバートラックを見てど肝を抜かれた。

 

速いだの、硬い(丈夫)だの、スペックが・・・

テスラって、発想力とそれを実現するだけの開発技術力があるんだね・・・びっくり