ハンバーガーとポテトのブログ

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主に自作小説を書いています!
荒らされるほど見ている人は多くないと思いますが、もちろん荒らしは禁止です!

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皆さんこんにちは、いや、こんばんはでしょうか?

二週間ぶりの更新となりましたが未だに全部終わっていません……。終わりに向かってはいるのですがぴたりと勢いが止まっており既に一週間近く執筆が滞っております。

最近バイトが始まったりテストがあったりでただでさえ捗らない執筆作業だったのですが、ここに来て追い討ちを掛けるかのようにネタが出てきません。ネタと言うよりはどう展開させたものかと行き詰ってまして、気分転換に絵を描いたりギターを弾いたりしているのですがなかなか気分が晴れません。

大抵ネタが出ないような時というのは精神的に不安定な時なので、どうにかして気分を一掃したいのですが、うーん……。

と、不安定な私の状況はさておき、内容の解説ですが。
今回は戦闘メインで構成されていましたが同時に色々と説明が追いつかなくなっているかもしれません、ですが、それは言ってしまえば仕様ですので次回までお待ちください。まとめて行進したいので今日のところはここらで止めておきましたが多分分割で見るより一気に見た方がいくらか理解しやすいのでは、という配慮です。

あとは、三人の力関係のようなものも説明した方がいいでしょうか。
力関係と入っても権力的な何かではなくて、戦闘力、今回で言うと魔法についての理解力といったところでしょうか。
お気付きかとは思いますが一番戦闘能力に長けているのは間違いなくロウルです。肉体的にも精神的にも三人で戦わせたら最強なのは恐らくロウルでしょう。ただ、今回比べるのは理解力ですので、この場合三人の中で最も完成形に近い理解力を示しているのはハイネだと言えるでしょう。一応ロウルとマルコムは魔法力量や実戦での対応力はハイネより上ですが、それゆえに魔法の仕組みというものを実戦で体感してから理解する後学型のため、仕組みを理解した上で実践に向かうハイネとは性質が異なります。
勿論前者も後者も人によって好き好きがありますが魔法の仕組みを知っているのと知らないのとではスタート地点が違うといいますか、下手をすればそのアドバンテージが勝敗を分ける要因になりかねないというわけです。
で、話は三人の特訓での進渉に戻りますが。
マルコムに関しては内容の通りロウルとの戦闘で感覚をつかめたため、進渉自体はロウルより遅いです。では、ロウルとハイネではどうなのか、と言われると明確に書いた部分は無いですが、ブライアンとハイネが会話を交わしていた箇所にて、ハイネが言っていた事を思い出すと話が繋がるのでは無いでしょうか。

おしゃべりがすぎました、まあ、三人の上下関係なんてものは存在しないのであくまで参考程度に。
次回も出来る限り早めに更新しますので気長にお待ちください。
ではでは。
 「じゃあ準備はいいな?」
「三「二「一「開始!」
 ブライアンが言った直後には既に三人ともそれぞればらばらの方向へ走り出しており、事前の作戦通りに均等に距離を開けてブライアンを囲むと意思疎通を視線だけで交わし、同時にロウルはロングソードに、マルコムは刀に、ハイネは矢に、ありったけの魔法力を注ぎ込むと嬉々として仁王立ちしているブライアンに向けて力の限りを放った。放ってからこれでは自分達の方にまで被害が及ぶという事を察知し、瞬時に後方へと距離をとろうとしたが、その中心にいて最も危険に晒されているであろうブライアンは逃げる体勢など何一つとしてとっておらず、寧ろこちらが焦燥に駆られたくらいで、確実に巨大な魔法力の塊は今正に互いに衝突を迎えるかに思われた。
 思われた、が、予想とは裏腹に、魔法力の塊はブライアンの嘗打によっていとも容易く木っ端微塵に粉砕されてしまう。空中に星屑が舞うかのように鮮やかな光を発しながら魔法力は無力化されて空気中へと消えていく。
 だが、その瞬間からロウルは動いていた。マルコムとハイネは驚愕に心奪われているが、これだけでは冷静さを売りにするロウルにさして影響を与えなかったようだ。
 ロングソードを痛いほどに握りしめ、魔法力を刀身へ駆け巡らせると、強化されたそれをブライアンの脇腹めがけて振り上げる。しかし、この時点ですらブライアンは避ける気配など見せず、さもこの戦闘を楽しんでいるような表情を浮かべると、ゆっくりとさえ思えるほど洗練された動きでロングソードの軌跡が通過すると予測される位置へ手を動かす。ロウルのロングソードをその人差し指と中指で止めようとしているのだ。さすがのロウルも呆れ半分躊躇半分といった気分だったが、当の本人はロウルの心配など露知らず、ぎらりと光る刀身を容易く二本の指で受け止める。それだけで、ロウルの柄を握る手には痛烈な衝撃が駆け巡り、続けざまに身体がふわりと浮き上がる。止めただけでは飽き足らず、そのまま攻撃の勢いを受け流すように二本の指のみで持ち上げているのだ。それに気付いたロウルはとっさに手を離してそのまま投げ飛ばされるのを回避すると、両手に魔法力で剣を作り出して再突進する。その頃には現状を理解してマルコムがロウルの近くまで戦闘に加入せんと近付いており、それを感知したロウルはタイミングを合わせてマルコムと同時に攻撃に入る。ロウルは右から、マルコムは左からそれぞれで攻撃を放ったが、ブライアンはロウルからもぎ取ったロングソードのみでそれを全て跳ね返してしまう。
 攻撃後に生まれた若干の間を突いてブライアンが再びロングソードで反撃に入ろうとしたが、その目が一瞬紅蓮に瞬くのを見て、二人は必死に退避の態勢を取る。一瞬の後に視界のすれすれを紅蓮に染まった弓矢が通過したかと思えば、それは一寸の狂いも無くブライアンの眉間目がけて閃く。
 眼前に迫った弓矢、しばし時間が静止したかのような感覚、意識が遠くなるような時間の中でロウルとマルコムは感じた。ブライアンの周りを取り巻く空気だけが他とは僅かに異質なものだという事に、しかし、それは何か邪悪だとかそういった雰囲気のような事ではなくて、魔法力のように自身を取り巻いているエネルギーの集合体というか、寧ろ魔法力のようなエネルギーが自身の周りを覆っていると言う方が的確かもしれない。
 それを矢が通過しようとその先端を異質な空間に踏み入れた刹那、ブライアンは異様なまでの速さでその矢が自分に接触するのを防ぐべく、ロウルのロングソードを受け止めたのと同じように二本の指でただの棒切れを掴むみたいに軽々と受け止める。この間僅かに一秒足らず。
 恐らくブライアンはその後も攻撃が立て続けに繰り出されてくるだろうと予測していたのだろう、三人が固まったまま動かないのをみてきょとんとした面持ちを見せる。
 「どうした、もう終わりか?」拍子抜けそうな口ぶりである。二人はさっき感じた一瞬の事象について聞いてみる。
 「お前らよく気付いたなあ……。まさか見える奴等がいるとは思わなかった。」
 「今のはな、感覚加速って言って、感覚を超加速させる技術で……」
 「感覚加速!?」三人の形相と迫力にたじろぐブライアン。
 「感覚加速がどうかしたのか?」終始訳が分からないブライアンに三人はボノの一件を説明するのだった。
 「思うんだけどさ、魔法力量が増えても結局は俺達の技術がどうしようもなかったら話にならないよな。」マルコムが空中に分離した魔法力を漂わせながらぼんやりと呟く。
 「マルコムにしてはまともな事を言うわね。」とハイネ。
 「失礼だな!だから、魔法力量が増える事は良いんだけど、どうせなら今日中に一秒以内に発動できるようになってしまいたいというか。」
 「だったらひたすら練習してろよ、そうすりゃ勝手に魔法力が底をついて結果的には一石二鳥なんだから。と言うよりは寧ろそれを狙ってやってるんだから。」
 「そうじゃなくてさ、やるからにはブライアンをあっと言わせてやりたいじゃん、だからここは協力してだな……。」
 「今更全裸が怖くなったか?」茶化すロウルに再び口を開こうとするマルコムだったが、そのロウルがそれを制する。
 「言わんとする事は分かる、別段俺も反対って訳じゃないんだ。でもな。」
 「でも?」一呼吸置くロウルを見てマルコムが言う。
 「でも、それだと俺は全裸で三十周周ってリアルな犬の鳴き真似をするお前が見られない。」吹き出しそうになるのを堪えながらロウルはそう言った。
 「お前……!こっちが真面目に話してるっていうのに……!上等だ!今に見てやがれ、お前なんかあっさり抜き去ってやるよ!」軽く憤りながらマルコムは少し遠くの方へと歩いていってしまった。
しかし、ロウルはそうして歩きながら掌で魔法力を漂わせているマルコムの姿を見つつ、自分は魔法力を瞬時に剣に変形させるとその隙だらけになっている背中めがけて何の躊躇も無く襲い掛かる。一瞬ハイネですらその目を疑う行動だったが、しかし、マルコムのその後の動きは至って冷静だった。気配に気付いて振り返り、その視界にロウルを捉えると、ロウルと同じように魔法力を瞬時に刀に変形させると抜刀姿勢に移る。瞬間、二人の間の時間は交錯し、静止する。
 永遠にも似た密度の時間を切り裂いたのは二人の剣線だった。張り詰めた時間が破裂した風船のように莫大な量の情報を一斉に放出した瞬間、ロウルの魔法力とマルコムのそれとが鋭い火花を散らし、双方の瞳に僅かだが光を照らす。
静かに湧き上がった闘志だったが、これで終わりだと言うかのようにロウルは剣を振り下ろし、そのまま霧散させた。瞬時の反応を見せたマルコムだったがこれには少しばかり、と言うか寧ろ拍子抜けなくらいに意外だ、といった反応を示さずにはいられなかった。
 「親友の背後を何の予告も無しに切りかかるとは良い度胸だな。」好戦的な物言いのマルコムに対してロウルの口調は、まるで意に介さずを投影したかのように穏やかだった。
 「あーだこーだうじうじ悩んでるより、先に手が出るくらいがお前には丁度いいんだよ。今回先に手を出したのは俺だが、それでも結果はオーライ、だな。」初めマルコムにはロウルが何を言っているかてんで理解が追いついていなかったが、やがて状況を頭の中で整理し終えたのだろう、ようやく追いついてきた思考が自分の掌に握られている刀を見て自らを愕然とさせた。
 「俺、いつからこれを……?」手を小刻みに震わせながら衝撃のものを見たかのように言う。
 「俺が斬りかかった瞬間にだけど。」ロウルは不気味な笑みを浮かべてそう言うが、この時マルコムはもう一つ不審な点に気付いた。
 「お前、もしかして既に一秒以内に出来るようになってるのか?」
 「それは、まあ、ね。」
 「じゃあ、さっき言ってた俺が裸で三十周周って犬の鳴き真似するのが見れなくなるって言うのは、お前がもう出来てる事を前提として言ってたわけか?」
 「そういう事だ!」
爛々と輝く目のロウルを見てハイネは大きくため息をついた。

 「ぶっちゃけ半日でここまで行けるとは思わなかった。」ブライアンが二人のそれを見て遂に音をあげた。二人からすれば勝ち誇ったかのような気分だったが、ブライアンもめげなかった。
 「でも今回の目的には魔法力量を増やすことも含まれてるからな、と、いう訳で、お前ら今日一日は魔法力が切れるまでずっと実戦で特訓してろ。」投げやりな口調に反論してくるかと一瞬ブライアンは思ったが、二人は何を疑うでもなく了解とだけ言ってどこぞへと歩いていってしまう。予想の斜め上を行かれたり、拍子抜けな反応だったり、感情の起伏が忙しくなるブライアンを余所に特訓を始めようとする二人を見て、ハイネがすれ違いざまに言う。
 「あんまりゆっくりしてると追い越されるかもね。」手に幾つもの矢が浮遊している事にロウルとマルコムは気付きもしない。
 つくづく若さとは恐ろしいものだと、笑みを零すブライアンだった。

 次の日、三人が完全に実戦レベルにまで攻撃魔法を修得したのを確認すると、満足げに口を開いた。
 「予想以上に飲み込みが早くて俺も困ってるところだが、そうだな、次の課題が最終課題かな。」それまで何処となく浮ついていた三人の意識が一斉に腕組みをしてほくそ笑んでいるブライアンへ向けられた。
 「これ以上何かやることがあるのか?もっと高度な魔法か何かか?」
 「いや、そういうわけじゃない。言うのであれば昨日やったことの延長線みたいなものだ。」食い尽き気味に返すマルコムを落ち着かせるように言うブライアンだが、本人も何処かしら楽しげな口調にすら感じられた。
 「これからお前ら三人で、ありとあらゆる方法を使っていいから、俺に本気を出させてみろ。三対一の模擬戦だ。まとめて相手してやるから存分にかかって来い。」
 「三対一って、さっき自分でも飲み込みが早くて困ってるとか言ったばかりじゃないか。」俺達も舐められたものだと言いたげなマルコムである。
 「確かに飲み込みは早い、上達の早さも目を見張るレベルだ。それでもお前らじゃ俺は倒せない、三人束になってもだ。」そう言って、ブライアンは辺りに具現化能力によって作り出した魚を出現させる。丁度鯉くらいの大きさだろうか、白々しい明かりを辺りに発散しながらブライアンの半径一メートルほどをゆっくりと泳ぎまわっている。そこに見えない水があるかのように漂う流麗さは、どこか危なげな静けさをも漂わせていた。
 「武器は自由に使っていい、無論攻撃魔法もその他の魔法においても例外は無い、少しでも俺に本気を出させる事が出来ればお前らの勝ち、つまりは特訓の終了だ。」「期限は日没まで、それまでに終わらなければ明日に持ち越す。じゃあ、五分後に開始な。」

 「ブライアンにあれだけの自信があるって事は、多分一筋縄じゃ行かないだろう。ある程度作戦を立てておいても良いはずだ。」と、三人で向かい合いながらふとロウルが言う。
 「作戦って言ったって、何をしようって言うんだ。」
 「とりあえず、一発でいいから思い切り力使ってみたいと思わないか?」ロウルの言う力、というのはつまりは魔法力のことだろう。これだけで二人にはロウルが何を言わんとしているのかが大体予想がついた。
 「要するに、全方位からの全力攻撃って事か?」
 「察しがいいな、まあつまりはそういうことだ。連携だの云々っていうのは口で言ってどうにかなるような代物じゃないだろ、それに、お前らならいちいち言うまでもないと思うしな。」珍しくロウルが背中を預けるような素振りを見せるので、二人としてもその作戦に乗るのに躊躇いはなかった。
皆さんこんにちは、実に一ヶ月くらい?空けてしまって、何と言うか、申し訳ないです。

まあ、忙しいというのも勿論無かったわけではないのですが、どちらかというと小説の執筆作業で大分時間がかかってしまったところが大きいですかね。

しかし、今現在もまだ執筆作業が完了しておりません。

3,4ページで終わらせるはずが既に8ページほどに膨れ上がってしまって、更にもう少し増えてしまいそうなのです。

しかも、8ページ書くのにもう2週間ほどかけてますかねえ、執筆速度が非常に遅い。勢いに乗ってしまえば一日で一気に書いてしまえるんですが、このところどうも乗りません。

ですが、最近更新していなかった事には気付いていたので一応8ページのストックも貯まったし、とりあえず更新しておこう、と思って今回更新にたどり着いたわけですが、非常に先の展開が危ういです。精一杯頑張るつもりではありますが、来週の更新が無かったときは、まだ終わってないんだろうなあくらいに捉えてくれると助かります。

載せてるほうの執筆は進まないのに載せてない方の執筆が進む、今日この頃です。でも、やっぱり書いてる間は楽しいんですけどね!

せめて来週には載せてしまえるように頑張ります。何卒生温かい目で見守ってくれると嬉しいです。

では今日はこのくらいで。
 しかし、数十分後。そこには魔法力を使い果たして疲労困憊している三人の姿があった。
 「まあこうなる事はある程度予想していたよ。」読んでいた本にしおりを挟み、パタン、と小気味良い音を立てて閉じたブライアンは、椅子から体を起こしてそう言った。
 「魔法力の具現化ですらあんだけひいひい言ってたからな、あれより高度な事をやるにはいつもより更に魔法力を消費する。でも一時間持たないとはなあ。」
 「具現化するのとこれとじゃ疲れ方がまるで違うぞ、どういうことなんだ。」ぐったりしながらロウルは言う。
 「言っちまうと、魔法力の分離ってのはその状態を保つために常にエネルギーを放散し続けてるわけで、魔法力の具現化と違う点はそこにある。具現化するだけなら体から離れていない分魔法力の消費が幾分抑えられる。分離するには具現化する工程とは別に、身体から切り離し、切り離した魔法力を留め、霧散しようとする魔法力を押さえ込むために絶えず魔法力を供給しなくてはならない、という手順が絶えず要求されるからだ。特に、魔法力を押さえ込んでいる時間が長ければ長いほど魔法力の消費量は増えていく、だから、そんだけ疲れるわけ。」
 「つまり、今の私たちはそこら中に魔法力を垂れ流しにしているって事ね。」ご名答、と言ったブライアンはこう続ける。
 「一時間休憩したら特訓再開な。」疲労困憊とは言ったがこの時ばかりは三人も反応せざるをえなかった。
 「一時間休憩したくらいで動けるかよ、昨日も一昨日も一晩休んでたから何とかなっただろうに。」マルコムが愚痴を漏らすのは他の二人からしてももっともな事で、魔法力を使い切っただけと簡単に流すような事ではないのだ。さながら長距離走を走らされてへとへとになっているところに追加メニューを言い渡されたような気分である。
 「そんな事は見てりゃ分かるよ。だからこそやってもらう。」血も涙も無いような事を言うブライアンだが、ロウルだけは違った。
 「魔法力は極限まで消耗すると底値が増幅するっていう性質があるんだ。それを意図的に行なう事で術者の魔法力量を段階的に増やしていくって言う魂胆だろ。」
 ブライアンはまたしても、ご名答、と言った。
 「ロウルが言った通り、魔法力にはその存在が危ぶまれたときに自己修復する性質がある。これを魔法力自己再生機能と言うんだが、その際、魔法力は二度同じ事が起こらないように自己増幅を起こす。それによって一度目に魔法力を使いきった時より、再び魔法力が回復した時の方が魔法力量が増える現象が起こるわけだ。それを逆手にとって今日一日はフルで魔法力を使い続け、魔法力が回復してきたらまた使い果たし、また回復、を繰り返してもらう。」
 「ただ、あんまり消耗しすぎると自分の生命エネルギーを削りかねないからほどほどにな。」ここら辺のさじ加減の適当さがブライアンらしいが、よくよく考えてみると恐ろしい話である。最悪生命エネルギーを使い果たしたら死ぬという事だ。如何せんそこら辺の危機感がブライアンには足りていないように感じてしまう、今に始まったことではないが。

 一時間後、あまり疲れが取れたようには思えないが三人は再び特訓を始めた。特訓と言うには些か乱暴であるように思えたが、三人にも時間が無尽蔵にあるわけではないのだ。目的を見失っているようでは何も成し遂げられない。
 それでも使えば減るわけで、生命エネルギーがどうとは言っていたが今の三人にはそんなものを使うだけの余裕も魔法力も残されてはおらず(魔法力が残っていないから生命エネルギーを使うわけだが)、またしても地面に倒れ伏せる。流石に最初ほど時間は長く持たなかった。
 「こんな事なら生命エネルギーを使っても良いって思えてくる……。」
 「馬鹿言うんじゃねえ、そんなもんつかったら寿命が減るぞ。」ぞっとしない事を言うブライアンである。「それに、言い忘れてたが生命エネルギーを使うのはそんな簡単なことじゃない、使おうって思って使えるんならそんな便利な事もない。」
 「ならどんなときに使うんだ?使うべき時に使わなきゃ死にかねないだろ。」とマルコム。
 「だから、生命エネルギーを使う事が死への近道なのになんで万事休すって時に生命エネルギーを使おうとするんだ。矛盾してるだろう。」
 「とは言っても火事場の馬鹿力とか言うのもあるわけだしそれに似た事じゃないのかよ。」
 「火事場の馬鹿力は普段かけてるリミッターを緊急時に解除するっていうあれだろ?それとは違って生命力そのものをエネルギーに転換するんだ、火事場の馬鹿力は結局その時持ってるエネルギーしか消費できないのがネックになる、その点生命力を燃やせば零が百になる事も可能だ。まあ、燃やせば燃やした分だけ寿命は縮まっていくがな。」
 「言ってることはその通りだけど、窮地の場面において生命力と引き換えに力を取り戻したりする事は可能なわけだろ?意図的にないしは能動的には難しいにしても。」
 「それはどうなんだろうな。俺もその場面に立ち会ったり自分が陥ったわけじゃないから何とも言えんが、結局のところ覚悟の問題に思うぞ。」
 「出来ればそんな瞬間は来て欲しくないものだな。」ロウルの一言に頷く一同であった。
 この繰り返しを四回ほど後に続けた頃、アルゲートが昼食の招集をかけた。やることがないアルゲートだが、料理に関しては他にやれる人がいないので率先して取り組んでいる。案外料理や洗濯といった家事が好きなのだそうで、良い父親になりそうだった。
 「しかしまあ、正直なところ魔法力が増えてる実感というのは微塵も感じないな。」マルコムが、何故だかは分からないが身体中を探るように見ながら呟く。
 「そんな簡単に成果が出たら苦労はしない。そうだな、これはあくまで経験則だが、俺なんかがこの特訓方法に気付いて始めるようになってから、少なくとも十回は同じ事を繰り返した覚えがあるぞ。」
 「まだ半分も行ってないじゃないか……。」とうな垂れるマルコム。いちいち忙しいやつである。
 「見てる限りではだが、ロウルは以前からこうした特訓みたいな事を行なっていたのか他二人と比べて若干魔法力量が多いな。それに比べるとマルコムはまだまだ伸びしろが大きい、その分使い切るのも早いわけだ、ロウルと同じペースでやってるといつの間にかもの凄い勢いで突き放されかねないぞ。」
 「まじか!休んでる暇なんか無いじゃないか!」そう言いながらも食べる事は止めず、必死にかき込んで食事を終わらせると、ご馳走様!とだけ言い残してマルコムは殆ど食休みを挟むことも無く飛び出していった。
 「わざと煽りやがったな。」ロウルが呆れたように言う。「そんなに俺を裸にしたいか。」
 「なあに、どうせ勝負するなら面白いほうがいいだろう観客としては。」ロウルもお手上げといった様子だった。

 「あんな事言ってたけど、本当はマルコム推しなだけでしょ。」ロウルも食事を終え、外へ出て行ったのを確認してからハイネが言う。
 「強いて言うならこれも教育方法の一つなのさ。こうでもして煽ってやればあいつら馬鹿だから簡単に乗せられてくれるだろ?」「それに、正直な話を言うのであればあいつらに差なんか大して無えよ。」
 「いい性格してらっしゃいますこと。」小馬鹿にするような笑みを浮かべてそう言い残すと、ハイネも二人の後を追う様に外へ出て行った。