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1週目 積読本又は読みかけの本 

2週目 一度読了するも難解な為、再挑戦したい本

3週目 ジャンル問わずオススメの本 ←イマココ

   

 

ようやく来ました三週目。

最終週は面白かった本で、読書会では取り上げてないものを。

 

15日目は『森毅の学問のススメ』。

数学者森毅氏が生物学、社会学、心理学、歴史学、文学、語学の専門家と

ゆるゆると対談する楽しい本。

対談の編集は80年代、京大人文科学研究所助手時代に『構造と力』で論壇のスターとなった浅田彰氏。

彼の学生時代の仕事である。

寡作な浅田氏の著作の殆どは対談、座談、鼎談本で、

それらの中でも彼の編集能力が遺憾無く発揮されているが、学生時代から編集能力が優れていたようだ。

 

面白かったところは何度読んでも面白い。

語学の山田稔氏(元京大教授で作家)との対談を引用する。

 

(前期にカンニングした生徒が、その後後期できちんと勉強して単位を取った事に対し、

前期も後期もカンニングせずに試験を受けて単位を落とした生徒から森氏がクレームを受けた時の話)

 

森:一字一句違わんのに成績が違うのはどうしてですか、なんて言ってきて、

「アホ!」言うてやったけど(笑)。

僕はだいたいプラスの方の幸運は時々作っているわけ。

本来落ちるはずの答案でも、何かのハズミでいい点をあげたりする、それは全くの偶然ね。

で、その時言ってきた答案ってのは本来落ちるべきものだったんだけど、

僕は時たまサービスするクセがあるせいで、一方は幸運にも通っているにすぎん。

だから、君、友の幸運をねたみ給うな(笑)。

山田:共に祝福し給え。

森:そうそう。もしオマエに、運がいいヤツをねたむというような根性があるんなら、

それだけでも単位を落とすに値する(笑)。どう、この答?

 

 

この本を読んだ当時はクレームを言う学生の気持ちがわかったな〜(笑)