▼ 図書館で借りてきたグリム童話が奇妙でおもしろい。
その道が専門なヒトならば,そんなこと常識やん!ってことかもしれんが。
とにかく変なオチがあちこちにある。
童話的というか教育的観点からすると,え~!っと理解に苦しむこともたまにある。
たとえば,「猫と鼠の仲」という話がある。
猫と鼠が所帯を持つことになって,牛脂を一壺,買うことになった。
しかし,それをどこにしまったらいいのか分からない。
教会の祭壇の下に隠せば,それを盗もうと云うような不届きモノはいないだろう,との猫の提案で,牛脂入りの壺は教会に隠されることになる。
ところが猫は,親戚の赤ちゃんの名付けの代父になるとウソを言っては教会へ行き,牛脂を黙って食べてしまう。
鼠はそんなことなど何も知らない。
冬が近づいたある日,食べ物が見つからなくなると,鼠は教会に隠した牛脂のことを思い出す。
「ねえ,猫さん,お買い置きしておいた,へット(牛脂)の壺のところに行きましょうよ。きっとおいしいでしょうね」
二匹はそろって教会へ出かけたが,壺の中はすっからかん。
以下は,本より抜粋。
―― 「そういうことか」鼠は言った。「なにがどうなっていたんだか,いまやっとわかった。これですっかりはっきりした。あんたはほんとにいい相棒だったわよ!名付けの代父になりに行くって,そのたびにみんな食べちゃったんでしょ」
「だまれ」猫が怒鳴った。「もうひとこと言ってみろ。おまえを食っちまうぞ」
「みなぺろり」
かわいそうに,鼠はそのひとことがもう舌の先まで出かかっていて,それがぽろっと出たか出ないうちに,猫は鼠めがけてひとっとび,わっしとつかむと,ぐびっと呑みこんでしまった。
わかったかい,これが世の中というもんだ。
(完訳グリム童話集 グリム兄弟著 池田香代子訳 講談社文芸文庫)
▼ 「初めての独車オーナーと営業マンの仲」
あのド○ツ製のワゴンってかっこええなぁ,そうやなぁエエ車なんちゃう,確か徳○寺さんも「間違いだらけの・・・」の中でおススメしてたからなぁ・・・といちおう納得して購入したマイカーだった。
それが購入してみるといろいろあるもんだ。
去年には,遠征先で突然エンジントラブルになり,ドキドキハラハラで引き返してきた前科がある。
ディーラーに車を持っていくとすぐに修理してくれて,このトラブルは取るに足りぬもの,全然問題ないですよ,と説明を受ける。
しかし,直したと思って一年も経たぬうちに,似たようなエンジンのかかりにくさを自覚する。
しかも今度は,前回とは違う電気系統のトラブルで,直すのに少し時間がかかると云う。
購入して5年ほどなのに,これはおかしいんではないか?
―― 以下は,シノ妻とディーラーの営業マン君の会話抜粋。
「徳○寺さんが本であんなに褒めてたんだから,いいクルマなんだろうけど,ちょっとトラブルが続き過ぎるんじゃないですかぁ?」
「たまたま続いただけってことで・・・スミマセン」
「電気系統って良く分からないけど,修理費は前回のように保険で払ってもらえますか」
「イヤ,実は保険期間は5年なので,少し前に切れてまして・・・」
「えー,保険効かないんですか?」
「ハイ・・・」
「そういうことなのね」シノ妻が(心中で)言った。「なにがどうなっていたんだか,いまやっとわかったワ。これですっかりはっきりした。このクルマはほんとにいい相棒だったわよ!新車の時はネ。エンジントラブルって,ひょっとしてリコール隠しなんじゃないの!」
「そうではありません」営業マンが(心中で)言った。「リコールではなく,ド○ツ車ではこれくらい(のトラブル)はあると云うことです」
「もー金返せ!?」
かわいそうに,シノ妻はそのひとことがもう舌の先まで出かかっていて,それがぽろっと出たか出ないうちに,営業マン君が「・・・いちおう,今回のトラブルも私どもで責任を持って修理させていただいて,金額的にもできるだけ無償に近い形での修理,ということにさせていただこうかと,こう思っているワケでして・・・ハイ」とギリギリの妥協点を示してきた。
わかったかい,これも世の中というもんだ。