若手技師Yさんは,この3月で退職となるのだが,実はその後の4月からの就職先が決まっていない.
Yさんは卒後すぐに非常勤職員として私たちの西日本大病理へ来てくれた.
それから3年間・・・
いろんなことがあったし,そんなあれこれから学んでYさんは大きく成長してくれた.
そして3年雇用の契約が切れて,「新天地でもがんばって」となる予定であった.
それが・・・
そもそもYさんの就職先として,近くの市中病院の検査病理の話を薦めたのは自分であった.
そこの病理関係者と知り合いなので,とある機会の世間話のついでに「今度常勤ポストが空くけど誰かいない?」「実は非常勤の若手が一人いて・・・」という流れで,トントン拍子に“口約束”が交わされたのが昨年の夏.
Yさんも,私たち西日本大病理に残りたいという気持ちを持ってくれていたものの,「病理ができる」市中病院が見つかってとりあえずは一安心であった.
しかし,その市中病院の最近の経営状態が思わしくないらしい.
地方での医師不足は,報道されている以上に深刻である.
この病院でも内科などの医師が減少し,それが経営難という形で跳ね返ってきているようだ.
したがって,事務部門や看護部門は空いたポストへの人員の補充を当面は見合わせているとの話であった.
そんな話が漏れ聞こえてくると,就職前のYさんとしては悩む.
・・・・・“口約束”を盾にゴリ押しするか?・・・・・白紙に戻すか?・・・・・
悩んだ挙句,結局は縁がなかったものとして「白紙」にさせてもらい,別の病院でいいポジションを探すことになった.
この顛末の責任の半分ほどは自分にあるので,就職活動の手伝いをしなければならない.
自分がお世話になっている市中病院のいくつかにも,検査技師のポジションの空き具合について聞いてみた.
しかし,Yさんの望むような「病理ができる」常勤ポジションの空きはない.
ちなみに,条件の悪い非常勤のポストやパート職員なら,いろんな病院で探している.
現代社会における人件費抑制のための「常勤→非常勤→パート→外注」という雇用形態の流れは,広く病院にまで浸透している.
世の中に無理無駄がなくなってきて,特に人件費の部分に厳しい見直しがなされるのはいいことと言うか当然なんだろうけど・・・.
雇われる側に立ってみると,一日6時間雇用のパートなどに在りついても,それだけでは食べていけない.
もっと多段階的で流動的な雇用形態などは,望めないんだろうか・・・
そんな文句も言いたくなってくる.
とりあえず病理にこだわらなければ,とある病院の常勤ポストはみつかった.
そこでは,「生理」部門をやってくれるヒトならば是非に・・・と言ってくれた.
・・・さて,どうするか・・・
Yさんの悩みは続く.