「おうぃ~すっ,しのいるか?」
「あっ,JO先生が訪ねてみえましたよ」と秘書さんが教えてくれる.
JO先生とは,自分の学生時代の同級生である.
現在は某外科にて助教の身.
ちょくちょく(暇つぶしに?)病理の部屋に訪ねてくるので,秘書さんも「声」だけでわかる程になっている.
「ちょっと話ええかぁ?」
「ちっ・・・,しょうがねえなぁ,なに?」
JOとは「腐れ縁」である.
ちょっとくせのある関西弁でまくしたてるのがクセで,はっきり言ってそんなに好きなタイプではない.
にもかかわらず,学生時代から遊ぶとなるとなぜか同じグループに入っていた.
そもそも自分は「ひとクセあるタイプ」とつるむ傾向にある.
学生時代には,入学当初「こいつだけは生意気で気に入らんなぁ」という第一印象を持った人たちと,結局は6年後に卒業旅行に出かけた経験を持つ.JOもそのうちの一人である.
今日のJOはいつもと違ってちょっと神妙である.
「あんなぁ・・・・オレ,別れたかもしれん」
「・・・・・それって,離婚ってこと?」
「まぁそんな感じや」
JOはいくつものすったもんだを繰り返して,見合いで知り合ったアーティスティックな女性と5年ほど前に晴れて結ばれた.
地方病院に転勤した時も,慣れない土地で一緒に苦労したことも聞いていた.
大学病院に戻ってきてからここ最近は,あまり家庭の話まで立ち入ってしていなかったが・・・,いきなりの通告である.
「うーん・・・・・・・・(なにも言ってやることができない)・・・・・
・・・・・・・・・・・・まぁ,飲みになら付き合うョ・・・・・」
なにがあったか知らないし,そんなこと話したくないだろう.
近くの友人にこんなことが起こると,やっぱいろいろ考えてしまう.
まぁ気持ち切り替えろ,JO!.