マジすか学園外伝・Sの遺恨 第百二十一話 ラッパッパ襲撃編④ | ガツキーブログ

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主にマジすか学園の二次創作を更新しています。48G・坂道Gが大好きで、よかったら気軽に読んでください。








同じくガンタ連合の襲撃に遭っている生田絵梨花。類い稀な非常に優れた聴覚で傘下のチームの女達十人の猛攻を躱していた。






「うらっ!」






生田「はいはい。」






聴覚を駆使して殴り掛かって来る女の攻撃を読んで半身になりながら躱す。続いてもう一人が横に鉄パイプを振り抜くが生田は後ろに下がり躱す。






生田「懲りない連中だなぁ。」






ガンタ連合の女達ではない傘下のチームの女達が相手ではあるが、攻撃パターンが以前のガンタ連合の五人の女たちから襲撃された時と同じだと女達の動く時の音でわかっていた。






生田「人数が多ければいいんじゃないんだぞ?」






生田は離れて見ているガンタ連合三人とGOLD・SCORPIONの男二人にそう言う。






「よそ見してんじゃねえ!」






生田の後ろにいる女が角材を振り上げ殴り掛かるが、生田は女が駆け出した瞬間にもう後ろを振り向いていた。






「えっ?」






生田「後ろにいようが音の聞き分けでわかるんだよ。」






そう言って生田は驚いて動きが一瞬止まる女の腹部に横蹴りを打ち込む。






「ぐふっ!」






後ろに蹴り飛ばされた女は地面を転がる。生田が蹴りを決めた瞬間横から違う一人が殴り掛かろうとすると、その女が地面を靴で擦る音が聞こえた瞬間に生田は足を素早く戻しその方向に体を向ける。






「うっ、」






まるで心が読まれているかのようだと錯覚してしまうほどの生田の反応に女は殴り掛かるのをやめる。






生田「いい加減もう諦めて帰ったら?」






「ふざけんな!」






生田の言葉に怒りが込み上がり、生田の横にいた一人が駆け出すと、それに同調したのか逆サイドにいた一人も駆け出す。






二人は生田の左右から同時に鉄パイプを振り上げ、ほぼ同時に生田に向かって振り下ろそとする。例え音の聞き分けが出来てもほぼ同時なら避けられないと踏んでいた。






生田「…」






だが生田は後ろに下がり同時攻撃を躱す。






生田「横に振ってたらまだ避けるの難しかったかな?」






そう言って生田は右にいる女に向かって動くと腹部に左拳を打ち込み、続けて素早く顔面に右拳をぶち込んだ。






「ぶっ!」






背中から倒れる女を見る生田の左側にいる女はハッとしながら生田にもう一度殴り掛かろうと鉄パイプを振り上げる。






だがその鉄パイプが振り下ろされる前に生田は動き出しており、飛び蹴りで女を蹴り飛ばす。蹴られた女は背中から地面に倒れるがまだ倒し切れていなかった。






「この…」






すぐに起き上がる女だが生田は着地の瞬間網駆け出しており、女が顔を上げた時にはもう生田の回し蹴りが迫っていた。






「ぶっ!」






横顔面を蹴り飛ばされ地面に叩きつけられるように倒れる。






生田「まだやる?」






生田にとって非常に優れた聴覚を駆使したカウンターなど造作もない事。傘下のチームの女達の内の三人が生田にダメージを与えることなく地面に沈む。






残りの傘下のチームの女達は生田に襲い掛かるのを躊躇ってしまう。どう襲い掛かっても躱されてしまうと確信してしまっているからだ。






「チッ、やっぱりラッパッパの中で一番厄介だな生田のアレは…。」






生田と傘下のチームの女達の戦いを離れて見ているガンタ連合の女が舌打ちをすると、GOLD・SCORPIONの男二人の内の一人が口を開く。






「あのラッパッパの女、話しの通りそんなに耳が良いのか?」






「ああ、喧嘩に応用できるくらい奴の耳は厄介だ。聞き分けが半端じゃない。」






男の質問にガンタ連合の女が答えると、男はまた口を開く。






「だったらよ…」






そう言って男はガンタ連合の女にあることを提案する。男の提案に、ガンタ連合の三人の女達はニヤッと笑い、男二人と共に生田に向かって歩き出した。






生田「ついに登場か、じゃさっさと…」






生田はガンタ連合の女三人とGOLD・SCORPIONの男二人が参戦するのだと察すると、一気にケリをつけようとする。






「おいお前ら!持ってる道具で地面を叩け!」






生田「え?」






ガンタ連合の女の言葉に生田も傘下のチームの女達も一瞬キョトンとするが女達はすぐに持ってる鉄パイプや角材で地面を叩く。






生田に近づくガンタ連合の女三人とGOLD・SCORPIONの男二人も持っている鉄パイプを地面に叩きながら歩き、途中近くにあった標識の柱にも鉄パイプをぶつける。






生田「………」






生田を囲んでいる状態なので四方八方から武器で地面を叩く音が聞こえてくる。地面に当たる金属音や木材の音。ガンッ!ガンッ!ガンッ!…と不規則なリズムで地面を叩く音が生田の耳に入って来る。






生田「……っ、」






するとだんだん生田の顔がしかめっ面になり、不快感から顔を歪ませる。それを見てガンタ連合の女がうまくいったと思いながら口角を上げる。






GOLD・SCORPIONの男から提案された作戦、それは生田の優れた聴覚を逆手に取った騒音作戦だった。






相手の音を聞き分けるのであれば、その音じゃない雑音を聞かせ続ければいいと思い実行したのだ。無理に聞き分けようとすれば、それは非常に耳の良い生田にとってかなりのストレスになるはず。






生田(地味に嫌なことしてくれるな…まぁ正解だけど……)






生田は今すぐ耳を塞ぎたかった。だがそうすれば女達の足音を聞き分けることができなるかもしれないと思い耳を塞ぐ事ができずにいる。






鉄パイプや角材で地面を叩きまくる不規則なリズムの音は不快で、生田にはストレスでしかない。常人以上の音による苦痛が生田を苦しめる。






生田「ーーーっ、」






(今だ!)






たまらず生田は目を瞑りながら肩をすぼめる。それを見たガンタ連合の一人は地面を叩くのをやめ鉄パイプを振り上げ駆け出す。






「死ねっ!」






不快な音に怯む生田に鉄パイプを振り下ろす。このまま生田を潰せると思っていたが、生田は両手を出し、振り下ろされた鉄パイプを受け止めそのまま掴む。






「なっ!」






受け止められた女はそれに驚き、周りも驚いたのか地面を叩くのを止めてしまう。






生田「いくらうるっさい音出そうがなぁ…適当なリズムで地面叩こうがなぁ…」






完全に苛立っている表情で顔を上げる生田。その怒りを目の前にいる女に向ける。






生田「叩くのをやめているのと…雑音中に混じる地面を蹴る靴の音で…来る方向を聞き分けできるんだよ!」






そう言いながら頭を後ろに引き、一気に前に出しながら女の顔面に頭突きをお見舞いする。






「っ!…」






生田の頭突きに鼻が折れ、重い衝撃が頭に響き白目を向けながら仰向けに地面に倒れた。






生田「あーまだイライラする…久しぶりだわこの感覚。」






生田の異名、それは“鳴奏舞姫”と言われている。それは相手の出す音を聞き分け、それに合わせた回避や攻撃を繰り出す。まるで戦場を舞うように戦うその姿は美すら感じる。






だがその戦場を舞う姫に不快な音で邪魔し、機嫌を損ねるようなことは罪であり、姫自ら鬼と化しその罪人を罰する。






今まさに生田は不快な雑音で機嫌が悪く、鬼のような怒りの目を女達に向けている。






この状態の生田を誰かが“鳴奏舞鬼”と呼んだことがあり、あまりなることはないのだが、この状態になる前の生田に倒された方がまだマシだったという話もある。






生田「お前らマジで許さねえからな?」






明らかに雰囲気の変わった生田にたじろぐ周りだが、GOLD・SCORPIONの男二人が前に出る。






「お前らは雑音出すのを続けろ。この女は俺らで潰す。」






「聞き分けできても雑音の嵐の中じゃいずれ限界来るだろ?でっかい音出し続けろよー。」






男二人の指示に残りのガンタ連合と傘下のチームの女達はまた地面を武器で叩き出した。






生田「チッ、またか……」






再び耳に入る不快な音達に生田は顔をしかめる。






「存分に甚振ってやるぜ。」






「ああ、」






男二人は持っている鉄パイプを地面にくっつけ、そのまま引きずりながら駆け出す。






鉄パイプの地面を引きずる音でさらに生田の動きを鈍らせるようで、生田は新たに耳に入って来る不快な音に男達を睨む。






生田「…ぶっ殺す。」






鬼と化した生田はGOLD・SCORPIONの男二人に向かって駆け出す。










生田の聴覚は人数が増えてもお構いなしに発揮される。しかしGOLD・SCORPIONの男の生田の対抗策による雑音で精神的ストレスに襲われる。



その状態で多勢を相手しなければならない状況で生田は乗り切れるのか。



次回の更新は月曜日です。