忍之閻魔帳 -92ページ目

忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)


▼今週発売の新作ダイジェスト

 

  

11月06日発売■Blu-ray:TIME MACHINE TOUR 限定版 / 松任谷由実

11月06日発売■Blu-ray:TIME MACHINE TOUR 通常版 / 松任谷由実

11月06日発売■Blu-ray:キングダム

11月06日発売■Blu-ray:キングダム プレミアム・エディション

11月08日発売■PS4:DEATH STRANDING


11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年記念キャンペーン

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 日本文芸社(対象:2,158冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 インプレスグループ(対象:964冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 ソフトバンクグループ(対象:1,792冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 マイナビ出版タイトル(対象:1,475冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 幻冬社(対象:508冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 日経BP社(対象:443冊)

 11月07日まで■Kindle:Kindleストア7周年 サンマーク出版(対象:785冊)


▼映画「ひとよ」煩わしく、かけがえのないもの

 

11月08日公開■映画:ひとよ

 

「凶悪」「孤狼の血」「彼女がその名を知らない鳥たち」など

今面白い邦画を撮る監督のトップ5には確実に入るであろう白石和彌監督の新作。

桑原裕子の同名舞台劇をベースに脚本を練り直した家族ドラマ。

子供への虐待に耐えきれず、父親を轢き殺したタクシー運転手の母親が

15年ぶりに戻ってくるお話。

母親役には田中裕子、3人兄妹の子供には鈴木亮平、佐藤健、松岡茉優。

その他の共演は筒井真理子、韓英恵、MEGUMI、佐々木蔵之介。

 

 

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本作は是枝裕和監督の「ディスタンス」や

君塚良一監督の「誰も守ってくれない」などと同じく、

大々的に報じられた事件の主犯ではなく、その家族に焦点を当てた作品である。

”子を思うあまり夫を手にかけた妻”というあまりにもセンセーショナルな事件は、

マスコミにとって極上のおいしいネタ以外の何物でもない。

夫の暴力から子供を守った母は、責任感を果たして満足げに自首していったが

残された子供達は荊の日々が始まる。

執拗な嫌がらせ、聞こえよがしな陰口、

笑うことすら咎められているような罪悪感に蝕まれて

長男は過去を隠したまま安息を求めて結婚をし、長女は夢を諦め、

次男は田舎町を出ていってライターになった。

時間薬でも消せない傷を心に宿したまま何とか平穏に生きている三人の前の前に

15年前に居なくなった母親が突然帰ってきたら、、、

素直に迎え入れられるものだろうか。

 

普通のドラマならば、お互いに顔をぐしゃぐしゃにして抱き合い

「会いたかった!」で感動のフィナーレを迎えるのだろうが、

白石監督がそんな生ヌルい作品を撮るはずもなく

刑期を終えた母への対処法は三者三様に異なっている。

素直に喜べない長男、苦労の連続だった15年よりも母への恋しさが勝る長女、

家族から一定の距離を置き、冷めた目で見つめる次男。

覚悟を持って犯行に及んだ母親も、

歓迎されるなどとは微塵も思っていなかったろう。

15年前の事件を肯定も否定もしないのは

そこ(殺人)を否定してしまうと、

この15年が全くの無意味な時間になってしまうから。

あの日の決断は間違っていないと自分に言い聞かせながら生きてきた、

母の不器用で頑固な生き様を誰よりも見抜いているのは

意外にも一番距離を置いてきた次男のようにも見える。

 

一筋縄ではいかない家族というコミュニティの煩わしさとかけがえのなさを、

主人公一家だけでなく、タクシー会社を引き継いだ親戚一家、

途中採用の中年男(佐々木蔵之介)らの家族を織り交ぜながら

見せてくれる脚本はなかなか見事だが、

家族の繋がりを丁寧に描いている反面、劇中で起こるトラブルが突発的で

それに対処する人達も行き当たりばったりに見えるのは残念。

特に後半は、ある人物の取った行動が突拍子も無さすぎて

なぜ母親がすんなり同行したのかも良くわからなかった。

欲しい絵が先にあって、それを実現するためにエピソードをこじつけたようにも見える。

あと一歩脚本が練りこまれていれば文句なしの傑作だったろうに勿体無い。

 

スケジュールが空くまで2年待ったという監督の熱い思いを受けて

田中裕子が久々にスクリーンで熱演しているのが嬉しい。

しかし何よりもすごいのは、作品における彼女の佇まいが

子供達に顔向けできない母親の心情と同じように常に一歩退いているところだ。

全ての発端でありながら、狂言回しように物語を影から支える芝居をしている。

 

 

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白石監督特有のヒリヒリした緊張感はないものの

是枝監督や石井裕也監督ともまた違った視点から描かれた、白石印の家族ドラマ。

監督のファンならばお勧め。

 

映画「ひとよ」は11月8日より公開。

 

  

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配信中■Amazonビデオ:白石和彌 監督作品一覧