桜、今周辺では満開です。
あちこちでお花見自粛のようですが、
飲めや歌えやはともかく、今年の桜は
今年の春ただ一度の美しい命。
「よく咲いてくれたね。」と
愛でてあげたいものです。
思い切り華やかな、だけどなぜか
悲しみを含んだ桜。
私事ですが母親が癌で余命がつきるころ、
「・・桜、咲いてから、それ見てからお母さん、
ゆっくりお父さんのところへ行けば、・・・。」
としか言えなかったあの年の春を
思い出します。寒い春で、その年の桜は、
母が息をひきとってから数日して
やっと咲きました。
もう過ぎましたが、四月七日は、
「戦艦大和」が沈没した日でした。
三千三百人もの乗員のうち、
命が助かった方は、
三百人に満たないそうです。
味方の艦船に救助されて、
日本へ帰れたとき、
海上から陸地に咲いている桜を見て、
「桜なんか、咲いていやがる・・。」
と言って泣かれたと聞きました。
今までに私が知っている桜の
話の中で、一番悲しい桜の話でした。
今年、大和の生還の人たちの思いに
通じる桜を、見つめています。
この国に生まれて死んでいった
人々の思いが、
ただの花より以上にこの花を
うつくしく美しくしていくのでしょうか。