レイコと一緒にナンパに行った事は かなりある。

ある日の花金(花の金曜日・笑)の夜、

わたしとレイコとK子と3人でナンパされに行こうと合致した。

3人とも彼氏はいる、

けど、女同士で遊びに行く事が楽しい時期だった。




行先は横浜。


週末の横浜 山下公園の道沿いは ナンパの名所だった。


そこに車を止めれば 暗黙の了解で 「ナンパして下さい。」と

言ってるようなもんだ。



ナンパ目当てで来てる男たちは腐るほどいる。

そこに行けば100%ナンパされる。



わたしの車でいつも行くんだけど、

わたしの小さな真白の普通車の横に

二重駐車する形で列が出来る。


ナンパの順番待ち。




声を掛けてくる男たちが気に入らなければ

すぐにチェンジ出来る(笑)





「こんばんは♪

湘南ナンバーだね

湘南から来てるの?

カラオケでも一緒に行こうよ。」





ウーハーを聴かせた爆音のような音楽を流しながら

男たちは話かけてくる。




「今来たとこだから、

もうちょっと色々観察してから決めるね♪

またあとで声かけてくれる?」




気に入らなければ 大抵こう言えば

男たちは引き下がる。



今 思えば高飛車だなぁ~・・・(・∀・i)



わたしたちは 怖そうなオトコはパス。


可愛くて 優しそうでノリのいい感じの男たちを選ぶ。



目的は カラオケか 呑みを奢ってもらう事♪



新しい出会いなんて別に望んでない。



その場だけ タダで楽しめればそれでいいのだ。



わたしたちが停めた車にナンパする為だけに

大渋滞が出来るほどの車が並んだりしてた。




中には 知り合いの知り合い、

例えば友人の弟の友達だとか そんな遠い知り合いだったりする事もあって

その場だけ「世間は狭いねぇ~~!!」なんて会話が弾んだりする。




その日も 何十台目かで ヒットした男たちがいた。


年は 一つ上の3人組。

こちらも3人。


可愛いらしい顔をした3人で とりあえず食事にでも行こうよと誘われた。




最初は お互いの車 2台で行動してた。


レストランで食事して奢ってもらったあと、

適当に 山下公園から少し路地裏に入ったところに車2台を停めて

話をしてた。




そのうち、相手の男の一人が レイコを連れて

車でどこかへ行ってしまった。


「ちょっとレイコちゃん貸して!

タバコ買ってくるだけ、

すぐ戻るから心配しないで!」





そう言って二人で消えた。







あとの二人は わたしの車に乗って

4人で話しこんでいた。





でも、2時間たっても帰ってこない・・・


3時間、4時間経っても レイコともう一人の男は帰ってこなかった。





K子は 実は最初から少し体調が悪かった、と言って

ガラス窓にもたれて眠ってしまった。




わたし「ちょっと あんたたちの友達 レイコを連れて

全然戻ってこないじゃない!!

まさか あの二人ヤってるんじゃあ・・・

もうすぐ朝になっちゃうよ!!

どうしてくれんの?どうにかしてよ!

レイコを返して!!帰れないじゃない!!」




「そんな事言われても・・・

俺もマジですぐ帰ってくると思ってたし・・

てか、あいつらが乗ってったの俺の車だし汗

俺だって車返して欲しいよ!

どうにかしたくても どうにもできねーし。」



とオロオロ困っていた。



当時 携帯を持っている人は少なかった。

わたしも携帯を この時は買ったばかりだった。

10万円出して買った携帯、忘れもしないドコモのP101ハイパー。


レイコは ポケベルを持っていた。



レイコのポケベルを鳴らすも、

わたしの車の中でブルブルと振動していた。



わたし「あの女~~

ポケベルわたしの車の中じゃん・・

持ってる意味がねぇー・・・。」




しかも レイコの財布まで わたしの車のダッシュボードの中に入っていた。



しだいに 周りは明るくなって、朝になった。



K子も具合が悪いと寝込んでいる。




もう待てない・・・。





わたし「マジあの二人ムカついてきたわ・・・

お前らの友達もホント腹立つ!!

これ以上は もう待てねぇー!!

わたしたちは帰るよ。

K子も体調悪そうだしね。

て事で 貴様ら ここで降りろ!!」




わたしは 男二人に車から降りるように指示した。




「えー・・・そんなぁ・・・

俺たちだって あいつに車持っていかれて困ってるんだよ。

ここで降ろすのだけは勘弁してください!!

タクシー代渡すから せめて最寄の駅まで送ってください!」



二人の男たちは必死に頼んできた。



窓にもたれながら K子も クスクスと笑っていた。