以前からよく聞く話があります。

「障害年金をもらいながら、
老齢年金を繰り下げて増やせるらしいよ」

年金事務所の人が
「できる」と言った、
それだけを信じている人もいます。

でも、ここ。
かなりざっくりした理解のまま
話が進んでいることが多いです。


結論から言うと。

「障害年金」という
ひとまとめの状態のまま
老齢年金を繰り下げできる

👉 そう単純ではありません。


よくある理解(勘違い)

・障害年金をもらっている
・だから老齢年金は別で繰り下げられる
・障害年金の額はそのまま

というイメージ。

でも実際の制度は
基礎年金と厚生年金を切り離して考える
必要があります。


正しい整理はこうです。

✔ 障害年金には
 ・障害基礎年金
 ・障害厚生年金

✔ 老齢年金にも
 ・老齢基礎年金
 ・老齢厚生年金

があります。

そして重要なのは、

👉 障害厚生年金と老齢厚生年金は同時にもらえない

という点。


実際に可能なのは、このルート。

① 障害厚生年金を
 老齢厚生年金へ切り替える
② その老齢厚生年金を
 「繰り下げ待機」にする
③ その間は
 障害基礎年金だけを受給して生活する

つまり、

✔ 障害基礎年金 → もらい続ける
✔ 厚生年金部分 → 切り替えた上で繰り下げ

これが現実的で、
制度的にも正しいやり方です。


なので、

❌ 障害基礎年金+障害厚生年金
 をそのまま受け取りながら
 老齢年金を丸ごと繰り下げる

ということはできません。


「障害年金をもらいながら繰り下げできる」

という言葉の裏には、
実はこうした
基礎と厚生を切り離して管理する
かなり複雑な仕組み
が隠れています。

そこを理解せずに
「できる・できない」だけで
話してしまうと、ズレが生まれます。


もうひとつ大事な注意点。

もし障害厚生年金に
配偶者加給年金などの加算が付いている場合、

老齢厚生年金を
繰り下げ待機している間、

👉 その加算がどう扱われるか

ここは必ず
年金事務所で確認が必要です。

待機中は加算も出ないことが多く、
トータルで損にならないか
見ておく必要があります。


まとめると。

・「障害年金」という一括りでは考えない
・基礎と厚生を分けて考える
・厚生年金部分をどう切り替えるかが鍵

ここまで整理できていれば、
年金事務所の窓口でも
ちゃんと対等に話ができます。

年金は難しいですが、
仕組みを知ると
「できること・できないこと」が
はっきり見えてきますね。