アメリ [Blu-ray]/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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小さい頃から空想の世界が一番の遊び場だったアメリ。22歳になった今でも、モンマルトルのカフェで働き、周りの人々を観察しては想像力を膨らませて楽しんでいた。そして、あることをきっかけに、他の人を幸せにすることに喜びを見出したアメリ。他人の人生にこっそりおジャマしてはたのしい悪戯を仕掛け、人知れずお節介を焼いて回るのだった。そんなアメリも自分の幸せにはまったく無頓着。ある日、不思議な青年ニノに出会ったアメリはたちまち恋に落ちてしまうのだったが、アメリは自分の気持ちを素直にうち明けることが出来ない……。(allcinema ONLINE)



★監督のずば抜けたセンスに脱帽


好きな映画を思い返すときに、僕はそのストーリー自体を思い返すのではなく、とある部分的なシーンを思い返すのです。ストーリーが良かったなぁと思い返すのではなく、あのシーン良かったなぁということです。

なんか僕だけ特別って感じの書き方をしてますが、きっとほとんどの方がそうだと思います。

そして、僕はそういった印象的なシーンが多い映画ほど、素敵な映画だと思っています。


このアメリはまさにその点でずば抜けています。

まさに印象的なシーンの宝庫。

それなりの数の映画を見てきましたが、これほどまでにセンスがダントツにぶっ飛んでる監督は初めてでした。まさに天才、そしてこの監督にしかアメリは描けない。(大絶賛。。)

全てのシーンにおいてこの監督のセンスの良さを感じます。


逆に言えば、この映画はこの監督ありきだと思いました。

ストーリー的には群像劇といっていいのでしょうか。ところで群像劇の定石は、各ストーリーを同時進行させて、ラストに怒涛のように全てのストーリーをクライマックスにもっていくというものです。

当然この映画もその形をとっているのですが、その各シーンにはアメリが関わっているので、全てのシーンにアメリ色を出さなければいけません。

となると、ぶっとんだアメリを描けるのはぶっとんだ監督しかいないために、他の監督が撮っていたら、全てのシーンが物足りなくなり、全体としてはパッとしない出来になっていたと思うんです。

いわば単なる「アメリという人物の紹介映画」に他ならないのですが、それをここまで見れる作品にできたのはやはり監督の手腕なのです。


ところで、途中、アメリが仕掛けるいたずらに顔をしかめる視聴者、

そしてそのいたずらによって他人が喜んでいく描写をアメリのおせっかいにすぎないなどといって異をとなえる視聴者ははっきりいってピントがずれていると思います。

「目が見えない人を強引に道案内することが実際は非常に迷惑なことだし、あり得ない」?

そういうことじゃないでしょう。そんなところで引っかかってしまってはお粗末この上ない。


アメリの行動が正しいか正しくないかなんて気にする必要はないんです。

アメリ、という人物を楽しむのがこの映画の本質であって、おそらくメインはアメリの恋愛なのではあると思いますが、他のサブに至っても、結局はアメリの人物描写の一部であり、彼女をわかっていくためのシーンなのです。

(というわけでこの作品が気に入らない人はアメリという人物像が嫌いだったからなのだろうか)


印象的なシーンが非常に多いために、きっと複数回みても楽しめる映画になるでしょう。

あと、かなりの私情を含みますが、やっぱりショートカット好きの僕にとってアメリはかわいくてしょうがありませんでしたし、彼女のコミュ障っぷりも共感、好感が持てて、作品中になんども彼女の鼓動が聞こえてくるようでした。


そんなわけでカップルでデートに見る映画に良い感じなんじゃないですかね。

この監督の素晴らしさを共感してほしいなぁ、これみたらアクション映画なんてしばらく見る気なくなっちゃいますよ。笑