リング [DVD]/角川映画
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鈴木光司の人気ホラー小説を「女優霊」の中田秀夫監督が映画化。見ると死んでしまうという謎のビデオテープを巡って繰り広げられるホラー・サスペンス。テレビレポーターの浅川玲子は、見たら一週間後に死ぬというビデオテープの噂を耳にする。にわかには信じられない玲子だったが、姪の死をきっかけにビデオについて調べ始める。やがて、偶然手に入れた問題のビデオを確認のため見た玲子は、その内容に、噂が本当であることを確信する。が、それは7日後の自分の死を意味した……。(allcinema ONLINE)



★Jホラーの金字塔。一度見るだけでは惜しい


こんにちは。

30度を超える日が毎日続く中、ホラーが見たくなってくる季節になりました。

「クロユリ団地」からさかのぼること、15年前の作品です。

クロユリ団地はいまいちでしたが、この「リング」かなり面白いですよ。


「リング」といったら貞子がテレビから出てくるシーンだけが有名ですが、

見てない人も、見たことある人も、それだけしか頭に残ってないようでは、非常にもったいないことです。

たしかに、もはやネタバレでもなんでもないレベルで有名になってしまい、ある意味では結末がわかりきっているこの映画を見る気があまり進まないのはわかります。

しかし、それを差し置いても見る価値がこの映画にはあると思います。


一つには、この作品から、Jホラーが確立したといっても過言ではないということ。

そして、さらにこの作品が最初で最後。一番の傑作ということであります。

あんなにもラストのシーンばかりが有名になってしまい、営業妨害も甚だしいですが、

この作品の完成度とはすばらしい。

7日間というリミットがあるので、画面下に不協和音とともに、日付を表示するところから始まるこの映画の演出がまずすばらしい。というより、じめじめした不協和音を効果的にとりあげるのは、Jホラーぐらいななのではないでしょうか。ハリウッドホラーはなんかドデかい音を鳴らせば良いと思ってるように感じる時があります。


それに、身近なものを題材としている点。

ビデオですよね。もうDVD,はたまたBDにまで至っているメディアでしたが、当時はまだビデオでしたよね。女子高生を登場させる手法もなかなか効果的です。

日本の葬式の場面ってのも、もはや不気味な要素として効果的です。


とにかくね、すべてのいいとこどりなんですよ。


その後のJホラーで似たようなシーンがあったとすればそれはすべて、リングのパクリだといっても過言ではない。着信アリなんか、モロじゃないですか。身近なものに焦点をあてるということでね。

ひょっとしたら、自分にも同じことが起こるかもしれないって思わせるわけです。


話のプロットとしても、なかなかに優れてると思います。

緊張と緩和の連続です。

序盤の竹内結子が出てるシーンが顕著ですよね~。

呪いの電話か、思ったら、身内からの電話だったり。


ちなみにですが、部屋のシーンを映す時、よく登場人物が何やら、冷蔵庫から飲み物を取り出して、飲むって動きがよくみられると思うんですけど、見覚えありますかね。ドラマでもよくやることらしいんですけど。


大学でちょっと、映画の授業を受けてまして、聞いたんですけど、あれって時間稼ぎらしいんですね。

本作でいうと、竹内結子の友達がいったん部屋を出て、竹内一人になるんですが、そのあと冷蔵庫から麦茶取り出して飲むんです。そんで、飲んでるときに、なにやら消えていたテレビが点灯しだして・・・


ってところなんですけど。

要は、友達が出てって、一人になった瞬間テレビが点灯しだすのはちょっとつながり的に避けたいってことで、ちょっと間置くために、時間稼ぎが必要になるんですよ。

そこで、自然に時間稼ぎするために、一番自然な行動は何かっていったら、登場人物に飲み物を飲ませるってことらしいです。

なるほどね~。


はい、豆知識でした。


あと、僕が本作で素晴らしいと思ったところをあと数点。

ホラーとミステリーの融合ですね。

謎解きをストーリーにいれることで、単なるホラーにとどまらず、視聴者が飽きずにみることができる点。


あとはカメラワーク

本作では非常にテレビが象徴的にうつされてます。

ここでおもしろいのが、テレビに反射してる画を何度もとるんですよね。

おもしろいです。


最後に、昼に貞子を出現させたってとこです。

やっぱり、お化けとかって、夜に出るってみんな思ってるじゃないですか。

なにやら出そうだなって思ってたけど、太陽が出てきたらこっちのもん、みたいな。笑

リングはこの概念をぶちこわしてくれました。

これはね、僕たちは、安らぎの時間が無くなりましたね。笑



まぁ、そんなとこです。

一応、貞子出現後に、どんでん返しというか、解決策が語られるのですが(こちらもかなり有名で残念)

ちょっと、気が抜けるなぁ、とは思いましたけどね。

そんなことかい、って。

さすがにテンションが下がってしまうのは否めないですが、盛り上がったラストにさらなる盛り上がりを持ってくる構成は好きですね。


あとね、どうにもつっこみたいシーンがあって、呪いのビデオを検証するために、松嶋菜々子が会社のビデオ試写室みたいなとこで、早送りとか、スローでいろいろ検証してるシーンがあったんですけど、

あそこのドア鍵かけてないんですよねぇ。。。

都合よく、見終わった瞬間、同僚が入ってきたんですが。

あれ、万が一再生途中に同僚が入ってきたら、どう責任をとるつもりなんでしょうか。笑

みせられた側はたまったもんじゃありません。

あそこは、少なくとも、同僚がドアをノックして、松嶋が「ちょっと待ってね」といったん再生をやめ、ドアのカギを開け、中に招き入れる。という描写が絶対必要だと思います。


そこだけが僕はどうして、ちゃんとしてくれなったのかなぁって思うところです。


しかしながら、怖さは何年たっても一級品。

むしろその画質の粗さがまた怖さを増幅させております。

呪いのビデオの出来もすばらしい。

よくあんなもん考えられるもんだ。


前回見てから一年あいているくらいならぜひもう一度みてもらいたい作品。

おすすめです。