試練なのかもしれない。



お風呂の残り湯を捨てるとき、栓をすぽんと抜くように何かがはずれた。

するすると、くるくると回りながら吸い込まれていく何か。

それはパイプを伝い、下へと溜まっていく。


そんな感じ。

一気にじゃなくて、じわじわくるね。





人に忘れられるのは、別に悲しいことではないと思った。

仕事柄、よくあることだから。


それほど好きでもなかった。

むしろ傷つけられたこともあった。

今更会ったところで、共通の話題は何も存在しなかった。


無駄だと思ったことはないけれど、無理に会う必要もないと思っていた。





それなのに、何故今こんなによくわからない感情が渦を巻いているのだろう。

後悔なのか、無念なのか、それすらもわからない、分類不可能な気持ち。

こんなものに囚われる自分が嫌だ。



渦が止まらない。

栓が抜けてしまった。

ネガティブな感情を抑える、栓が。




(寝てしまいたいけれど、うまプロは見たい)