今日は友人二人を誘って、薄茶と濃茶をいただいてきました。

 

引っ越し以来、遊びに出かけるのは初めてです。3人が揃うのも1年ぶりなので、お茶席に伺う前にランチをし、積もる話をゆっくりいたしました。

 

娘のお友達がお茶の先生をされていて、以前にも2回伺ってお茶をいただいています。

 

この先生の点てられたお茶は、苦いものが苦手(コーヒーやゴーヤもダメ)な娘も「美味しい」と言うくらいまろやかで飲みやすいのです。

同じお茶を使っていても、点てる人が違うと味も香りも人それぞれに違うそうです。

 

友人の一人は、毎年お正月には炭をおこし、鉄瓶でお湯を沸かし、お茶を点ててふるまっているそうですが、こんなに美味しくは点てられないと言っていました。

 

濃茶は無言で、ひたすら亭主のお点前を拝見し、主菓子とお茶をいただきます。

 

主菓子は鶴屋吉信さんの、桜の花びらを散らせた「陽春譜」という銘の美しいお菓子です。

甘すぎず上品な口当たりです。

 

濃茶は回し飲みをするので、美味しくても一人で飲み切ってはいけません(笑)。

大体、三口くらいいただいて、隣の席に回します。

 

皆がひととおり飲み終わりましたら、その器を拝見させていただきます。

 

今日の器は、元首相の細川護熙氏作の黒楽茶碗です。

 

テカリも少なく、手に持つと土のぬくもりが感じられ、手び練りで作られた優しい形なので、すっと掌になじみます。

 

 器もお茶の味を応援しているのかもしれません。

 

濃茶は点てるのではなく「練る」というくらい、たくさんの抹茶が入れられます。

 

 「あんなに濃いものが飲めるのかしら」と思うくらいですが、お茶が初体験のもう一人の友人も「美味しかった」と帰り道で感想を聞かせてくれましたので、誘った私はほっといたしました。

 

 

濃茶のあと、引き続き薄茶を点てていただきました。 薄茶は一人づつの器で、それぞれ可愛い絵柄が楽しめます。 薄茶の前にいただくお菓子は干菓子で、今日のは、注文されてから造られるという沖縄の美味しい「ちんすこう」と「桜形すりこはく」でした。

 

 

 

 

薄茶の時は濃茶の時のような厳粛な雰囲気ではなく、ご亭主がお茶の世界の事やご自分がどうしてこの世界に入ったのかなど、オープンマインドで面白いエピソードをまじえながらいろいろ話してくださり、客の友人たちからの質問にも丁寧に説明していただき、楽しい時間があっという間に過ぎました。

 

ランチの和食も美味しかったですし、お茶の席も楽しかったし、道すがらの桜もきれいでしたし、今日は日本の良さを堪能出来た一日になりました。 亭主をしてくださった先生に感謝です。