季節はすっかり春。
花々は咲き乱れ、木々たちも我先にと太陽の光を浴びようと、一生懸命に天を仰ぐ。
生き物たちはこんなにも活き活きと、自らの生をまっとうしようとしているのに、自分はなんてちっぽけな
なんて醜い存在だろうか。
どんなに雲ひとつない快晴の日でも、どんなに心地の良い風が吹いても、どんなに暖かい日差しを浴びても
心は晴れない。
暗いとても暗い決して朝が来る事のない深い哀しい夜が続く。
じめじめした不穏な空気が漂う、寂びれた街の片隅にいるかのように哀しく侘しい心。
悲しみも苦しみも憎しみももう何も感じたくないのに、いつまでもいつまでも私の心につきまとう。
心が身体が既に崩壊しているなら、もうこのままそっと幕を下ろしたい。
なのに何故?
「助けて」
どこからともなく聞こえる消え入りそうな声。
誰もいない寂れた街中に哀しい声が聞こえる。
「助けて…」
こんな廃れた街を照らす一筋の光などないだろうに。