父方の祖父母の家に家族で行く事になり父の運転する車で向かった。

座席の決め方は兄が助手席が良いと言えば私が助手席に座りたいといくらお願いしても決して乗る事は叶わなかった。

父の頭の中には父親が絶対で次に長男がその次で次男である私には何の権限も与えてくれなかった。

と言うか家族の憂さ晴らしの道具としてしか扱われていなかった。

それでもその当時は他の家族の在り方を見た事が無かったのでそれが当たり前だと思っていた。

移動の途中で私がトイレに行きたいと言うと父親は凄く嫌そうな顔を見せる。

逆に兄がトイレに行きたいと言うと父は賛同して『わしも行っとくか』って喜んでいた。

祖父母の家に着くと祖父母は暖かく迎えてくれたのを覚えている。

しかしそれは私にではなく長男の兄に対しての事だと後で気付かされる。

父と兄はとにかく野球のテレビを見るのが大好きなので家に着くと直ぐに一緒にテレビにかじりついていた。

私は漫画やアニメが大好きだったので野球など全く興味がなかった。

家族からすれば趣味が合わない私は話の出来ない【アホ】な存在としてしか思っていなかったんだと思う。

兄はずる賢い性格で人に取り入るのが得意だった。

半面私は人見知りが激しくいつも忌み嫌われていた。

何度か父方の祖父母の家を訪ねると祖母が唐突に

『弟は全然可愛くないけど、お兄ちゃんの方は可愛いね~』

って良く言っていた。

すると兄がみんなの見えない所で私を虐めて泣かせていたので

余計に弟は面倒な子だと言う印象がますます濃くなって行ったんだと思う。

みんなの前で兄が私を虐めて泣かせても周りの考えは変わる事はなかった。

弟は良く泣く面倒な子供って認識が深まるばかりだった。

私はどうすれば周りから好かれるのかさえ分からずただ泣かされ家族・親戚中から爪弾きにされていた。

 

今振り返ってみると本当に惨めで情けない子供時代だったんだと泣けて来る・・・・