朝の冷え込みは少し緩み昼間は暖かい日がまだ続いています。

この冬は節電が要請されていますが、東日本大震災の後で計画停電が行われたときに照明のLED化やスイッチ付きテーブルタップによる待機電力の削減など徹底した節電対策を行って電力消費量をそれ以前の約半分に削減しましたから、これ以上節電と言われても普段の生活を抜本的に変えない限り難しいと思っています。

そこで消費している電力をリアルタイムで把握できれば、もっと節電できるポイントが見つかるかも知れないと思って、電力のスマートメータで提供されるBルートサービス（電力メーター情報発信サービス）を利用して電力の使用状況を可視化することにしました。Bルートサービスは無料で利用できます。

私の家では2018年の1月に電力量計がスマートメータに取り替えられていますので、東京電力パワーグリッドのサイトで申し込めばBルートサービスの認証IDとパスワードを取得できます。自宅のスマートメータを利用する場合は本人確認書類は必要ありません。パスワードは申込みから土日を挟んで4日後にメールで送られてきましたが、認証IDは郵送なので届いたのは6日後でした。

なお電力会社によって申込み方法が異なりオンラインで申込みできるのは東京電力と九州電力だけでそれ以外は書面で郵送又は窓口提出になるようです。あまり使われていないのでしょうか。

（注）東京電力パワーグリッドのサイトは申込み受付画面がポップアップで表示されるので、ブラウザでポップアップ禁止にしてある場合はブラウザの設定で一時的にポップアップを許可するかこのサイトを禁止から除外する必要があります。いやがらせかと思いたくなる不親切な設計ですね。

実際にデータを取得するにはHEMS（Home Energy Management Service）と呼ばれる機能を持った機器を設置する必要があり、今回はNatureのRemo E liteを使いました。通常は約2万円とちょっと高いのですがAmazonのブラックフライデーセールで安く購入できました。円筒形の機器で屋外のメーターボックスに設置されているスマートメーターに近い場所で家のWiFiが届くところにあるコンセントに差し込んで使います。

スマートフォンにアプリをインストールしてBルートサービスの認証IDとパスワードを設定するとスマートメーターと接続され電力の使用状況がほぼリアルタイムに表示されますし、日・週・月・年単位で使用状況のグラフを見ることもできます。

上段の「現在　173W」となっているのがほぼリアルタイム（約5秒おき）に表示される消費電力です。中段の4.8kWhは1日トータルの消費電力量です。797円はその消費電力量に対応した電気使用料金のはずですが、基本料を最初の24時間に割り振っているのか高めに出ている感じで、翌日は4.6kWhで190円と正常な値になっていました。さらに今回高騰している燃料費調整額や再エネ発電賦課金は反映されていないので単なる目安です。

下段の棒グラフは1日の消費電力の推移が約10分単位で時系列に表示されていて、これをみると未明の消費電力が日中よりもやや多目なのと朝9時～11時頃の消費電力が突出しているのがわかります。

未明にはFIFAワールドカップの準々決勝をリビングのテレビを使ってABEMAで見ていましたし、朝9時から2時間余りは録画してあった番組を和室のテレビで見ていたのですが14年前（震災前）に購入した古いテレビなので消費電力が大きいことがわかります。リビングのテレビは比較的新しく消費電力が小さいのでそれほどのピークにはなっていません。

こういうデータを見ることで節電に効果的なポイントがわかりますし、節電しようというモチベーションにもつながります。できればリアルタイムの消費電力をスマートフォンだけでなく壁掛けや卓上に置けるパネルで表示する機器が欲しいなと思いました。

消費電力の可視化