香「実際、杏さんたちはどのくらいモテルの?」
突然の香の言葉に全員が首をかしげた。
香「いや、不意に気になって…」
真夏「そりゃ、杏ちゃんや詩ちゃんほど可愛い子なら万年モテ期だろ」
詩「私はともかく、杏はそうよね」
杏「え?そんなことないよ、今でこそみんなと話すけど、中学とか1年生のときとかは人と話す機会ほとんど無かったし」
ナズナ「話す機会なかった?」
杏「うん、あの頃は荒れてたからなぁ……話すようになったのは亮たちが来てからかな」
竜鬼「そうだな、俺はずっと一緒にいたけど、近づく奴いなかったな(それはそれでよかったけど)」
真夏「え、待って杏ちゃんが荒れてたってなにそれ詳しく聞きたい」
蒼「丁度そこに座る場所あるし、そこで聞こうよ……休みたいし」
冴「明らかに最後の一言が本音でしょ」
そう言いつつも一同は椅子に座り始める。
亮「まー、あの時は別人みたいだったよなぁ」
杏「なんか、昔の話されるの恥ずかしいな」
少してれた様子の杏。恥ずかしそうに頬をかく。
詩「私も知ってるわ、人を近づけない雰囲気を出していたあの頃の杏…それでも素敵なのは変わらなかったわ」
香「…ゆがみないね」
山吹「荒れてた…って喧嘩とか?」
杏「け、喧嘩はそんな……高校入ってからは」
ナズナ「中学はやってたんだ」
真夏「杏ちゃんが喧嘩とか想像できねぇな」
冴「中々…結構だよね」
真夏「え、まじで?」
杏「そ、そんなことないよ」
詩「でも、もう大丈夫よ、杏は今はその強さで守ってくれるもの……私も変な男に絡まれたときに助けてもらったし、あの時の杏はすごくかっこよかったわ…いつもは可愛いのに、たまに見せるその強さがすっごく魅力的でもあって――」
亮「やべぇ、詩が暴走した」
竜鬼「たまにすごいよな」
真夏「んで、なんでそんな荒れてた杏ちゃんが今やこんなに可愛くなったんだ?」
亮「か、かわいくっておま…いや、可愛いけど……」
少し焦りながらも可愛い、という言葉には小声になる亮。
杏「そんな可愛いなんて……でも、こうなれたのは、亮たちのおかげだよ、竜鬼も亮も冴もみんな、そばにいてくれたから」
竜鬼「そりゃ当然だろ、杏は…その……大事だし」
亮「杏のことだけは諦めたくなかったんだよ」
顔を赤くしながらも必死に伝えようとする二人。
杏「ふふっ、二人とも優しいね」
香「ほんとびっくりするくらい伝わらないものだね」
杏「え?」
香「いや、なんでもないよ」
真夏「まぁ、でも今の状態じゃ誰も杏ちゃんを放っておかないでしょ」
杏「いやいや、亮たちのほうがすごいよ、私なんて全然、亮とかしょっちゅう女の子に呼び出されてるし」
冴「先輩後輩同学年から…多分一番告白されてる」
亮「そんなことねぇよ、それに呼び出されたところで返事決まってるし……」
杏「可愛い子多いのに、誰もそういう恋人とか居ないよね」
ナズナ「そりゃ、そうでしょ」
香「だねー」
杏「え、そういうものかな?」
真夏「ま、なんにせよ全員モテルのには変わんない。杏ちゃんはあれでしょ、高嶺の花みたいな?可愛すぎて近づけないみたいな」
杏「そんな大げさすぎるよ……」
真夏「逆に亮はチャライ感じで近寄りやすいんじゃねーの?」
蒼「普通なら絶対かかわりたくないタイプ」
亮「俺の扱いひどくね?」
竜鬼「ハッ、あながち間違いでもないだろ」
亮「は?」
杏「二人とも喧嘩はダメだよ!!
そうだ、私たちの話も一通り終わったし、今度は真夏くんたちの話もきかせて!」
真夏「えっ」