金曜の夜、ミュシャ展に行った

所要時間はスラヴ叙事詩20点の鑑賞だけで1時間15分
隣室で小品も展示していたがこれは流した

物販のレジは50分待ち
入場券の購入は40分待ちだった
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日本人には非常に人気のあるミュシャだが
私はものすごく好きと言うのもなければ
嫌いと言う拒否感もなく
至ってノーマルで万人に受け入れられる画家、
いやむしろイラストレーター
と言う印象を持っている

なのでミュシャ展があれば絶対に行く!
と鼻息を荒くするようなことはなく
今回のも どうせ混んでる割には
いつもと似たり寄ったりの展示だろうと
高を括っていた

しかし、
今回のミュシャは違う!

と、作品に対する賞賛を方々から聞き
見てみようかなぁと気持ちに傾いてきていた
ところへ招待券が舞い込んできた

よし、行こう!

混雑ぶりへの辟易の声も
同時に聞いていたから
土日よりも空いてそうな
金曜夜に鑑賞することにした

それでも多少なり並ぶことを覚悟して
行ったのだが、、、
結果、拍子抜けするほど空いていた

空いていたと言っても
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こんな感じで、人はいっぱいいるのだが
作品が巨大なため、近寄る必要はあまりない
皆、思い思いの位置で見ている

そういえば、数年前に同館で開催された
「貴婦人と一角獣展」も
こんな風に見上げながら見たっけな

あの時から比べて、展覧会はすっかり
商業化してしまった

素晴らしい芸術品を紹介したい、とか
知的好奇心を満たしてもらおう、とか
そんな純な動機ではなく

どうやったらお金儲けが出るのか?と言う、
どちらかと言うと純の対極にあるような
目的で運営されている気がする

テレビでは特別番組が作られ
芸能人が音声ガイドのナビゲーターを勤め
様々なコラボ商品が売られ
様々なタイアップメニューが作られ ている

これまで展覧会にと縁のなかった
人が興味を持つようになったりするんだから
すごく良いじゃん とも思うが、、、

肝心の展示についての感想書いてなかった
ミュシャの 色の使い方、構図、
人の表情(とりわけ目の表情)の表現力
は好き
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↑目に吸い込まれそう

しかし 物質の質感の描き分けの巧みさは
まったく感じられず

例えば服地一つとってみても
生地か薄いのか厚いのか
光沢があるのかザラついているのか
毛なのか絹なのか綿なのか
ちっとも、わからない
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↑全体的に平べったい描画

例えば大エルミタージュ展で展示中の
フラゴナールなら
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滑らかで光沢がありずっしりとしたドレス。透け感があり軽く柔らかいショール。どんな布地なのかよくわかる
わたしはフラゴナールの方が好きだ

今回のミュシャ展は
スラヴ民族の歴史を扱ったもので
わからないと困るので下調べしていった

とても詳しい解説を書いてらっしゃるサイト
(勝手にリンク貼ってます)

少し知識を入れるだけで
見え方が全然違ってくるから不思議だ