織姫と彦星は一年に一度しか会えないことを悲しむけど
私は一年に一度も会えない
一度も会えないの
すむ場所が同じ空のうえなら、この雲の続くところを君がいると思って頑張れるけど
私は三次元で、貴方は二次元
相容れない、次元が違う
私は君を知ってるけど、貴方は私を知らない
貴方の気持ちは手に取るようにわかるのに、慰められない
もどかしい
触れられないことが
叶わないと言われてるようで
いつの日か、貴方の前に立って、笑える日を望んでるのに
あー、この世界で生きていけるのは、貴方が与えてくれた気持ちがあるから
君の切りぬきをいつも持ち歩いているよ
待ち受けも君の輝く笑顔なんだよ
どうして、私はここにいるんだろう?
貴方のとなりにいれないんだろう?
ずっと叶わないと思いを抱えながら生きる
夏の匂いに目の前が眩む
倒れる体が浮いたような気がした
冷たい手が触れて、目を開けた
君のかお
どうやらまだ夢の中のようだ
聞き覚えのある君の声が、僕の名前を呼ぶ
それだけで涙がでる
慌てる気配とヤケにリアルな感覚に
僕は嬉し泣きだと、君への思いを伝え始める
溢れる気持ちが言葉が、君の表情を変えていく
聞きたかった言葉が君の口から溢れる
二人抱き合って
その日から
君をもっと知っていった
何度目かの、デートの待ち合わせは、
僕と君をめぐり会わせたあの夏の匂いのする緑色土手
待ち合わせよりちょっと前に来ていた君が
川に足をつけて涼んでる
気づかれないようにそっとかけ降りる
足がもつれてつまづく
転ぶと目をとじた
浮いたような気がした
のぞきこむ君の心配そうな顔
大丈夫だよ
それにしても、あついね僕もちょっと涼ませてよね
君の横に腰かける
水面に映る君のよこ
それは僕じゃない誰かで僕は、気がついた
あの時僕は君のよこにいたあの子が羨ましくて
そうだ、僕はあの子にかわってもらったんだ
君が笑いかけたのは、僕じゃないあの子で
君が心配したのも、僕じゃないあの子だった
涙が止まらないよ
君が抱き締めてくれたけど
もっと涙が溢れるだけ
君に何度も好きとつぶやいて
君は何度もうなづいた
意識が遠退く
目を開ければあの日とおなじ、緑色の土手