作家の宇野千代さんを思い出した。
独身のとき、彼女のほとんどの作品を読破した記憶がある。
彼女は自由奔放で、夫がいながら、いつも華やかな恋愛をしていた。
不倫を繰り返しながらも、夫にはいつもたっぷりな愛情を与えていたから、夫はそれを知っていても決してとがめなかった・・・という私小説があったように思う。
天才はやはり違う・・・と思った。
私はそんな器用なことはできない。
好きな人はひとりで手いっぱい。
ましてや好きな人以外にキスやSEXなんてできない。
私は元夫が好きになり始めたと感じたときから、さらに元彼と距離をとるようになった。
彼からは頻繁に電話がかかってきていて、しょっちゅうデートに誘われたりしていたが、なにかと都合をつけてなるべく断わっていた。
電話での話も世間話ではおおいに盛り上がっても、プライベートな話はお茶を濁していた。
それでも、彼とまったく会わないわけにもいかない。
なぜ・・・?
私に損得勘定があったんだと思う。
彼のことは嫌いではなかった。
むしろ好きだった。
よく聞く言葉だけど、彼より好きな人ができた・・・ってこと。
でも、この人(元夫)はキケンだ。
もしもこのままおつきあいしたとしても、たぶん結婚はできない。
特に結婚をしたいと思っていたわけではないけど、不毛の恋に終わる可能性が大だ。
元夫への気持ちも、もしかしたら一時の気の迷いかもしれないとも思っていた。
長すぎた元彼との交際がマンネリ化していたので、なにか刺激が欲しいと思ったのかもしれない。
元夫の熱心な気持ちに私自身が酔っているのかもしれない・・・。
卑怯だけれど、とりあえず元彼とはよけいな波風を立てずに、様子をみようと思っていた。
これって、不倫をしている男の人の気持ちと似てるかな?と今ふと思った。
奥様はとりあえずキープ。
で、気になる他の女の人にアプローチ・・・?
あ~・・・やっぱり不倫も浮気も責められないな・・・。
私も似たりよったりだ・・・。
そういう気持ちになることもあるよね。←自己弁護![]()
元彼とは今までは毎週何度か会っていたのに、ひと月に1度ぐらいに減っていた。
元彼はこれはおかしいと思っていたと思う。
でも、彼はあえて何も聞かなかった。
あまり強引に出ると、反発する私の性格をよく知っていた。
それでも、彼はやはり最後はSEXを求めてきた。
私はそれが、生理的に嫌になったのに気がついた。
そのものの行為が嫌という以前に、キスをされるのも、抱きしめられるのも、嫌悪感を感じるようになった。
気持ちは元夫にあるのに、そういう行為をする自分自身が許せなかった。
彼を利用しようとしている自分が情けなかった。
元夫、それから元彼の両方を裏切っているという気持ちがどうしても頭から離れなかった。
私は白黒はっきりつけたがる性格だ。
曖昧は気持ちが悪い。
でも、今はある程度トシをとって、多少まるくなったかもしれない。
曖昧でいいときもあるよね・・・と今はちょっと思う。
私は元彼に、元夫への気持ちを話してみようと思った。
今思えば自己満足。
当時は若かった・・・。