私は仕事を終え、帰途についていた。
今日の仕事は市内。
30分もあったら、家に帰れる。
今日は早く仕事が終わったから、夕食の買い物♪
そう思いながら、歩いていると、突然クラクションが鳴った。
『●●さんじゃない・・・!今帰り?』
取引先・・・。小売店さんの社長だ。
1ヶ月先、この店のイベントを手伝う予定があった。
『ハイ。今日は早く仕事が終わっちゃって・・・。』
『そうなの?じゃあイベントの打ち合わせも兼ねて、ちょっと時間取れない?』
『いえ、営業があさって来るので、営業の方と打ち合わせをして下さいね。』
『あの営業は苦手なんだよ・・・。
自分の主張ばっかりでさ。
キミからも営業になんとか言ってやってよ・・・。
ちょっとでいいから、時間取れる?』
『ちょっと待って下さいね。』
私は営業のかたに連絡を取った。
『僕もあの社長、苦手なんだよ。キミに任せる。残業ちゃんとつけていいよ!!』
せっかく早く家に帰れると思ってたのに。
『じゃあちょっと飲もうか。』
え?打ち合わせなのに?それにまだ午後5時すぎ。
『堅いこと言わない!』
結局私達はホテルのラウンジで仕事の打ち合わせをしていた。
6時半。
『じゃあ帰りましょう。』
私はとにかく早く帰りたかった。
今日はハンバーグ作るって子どもに約束してたから。
『キミの家まで送るよ。』
『イエイエ、大丈夫です。』
『じゃあ、最寄の駅まで送るよ。』
『いえ、自分で帰ります。』
『誘ったんだから、そんなわけにはいかない。』
『・・・じゃあお願いします。』
私は彼の車に乗った。
車は最寄の駅と反対方向に走っていった。
???
『方向が違うんですけど。』
彼は黙っていた。
彼は一角の建物の駐車場に車を止めた。
いわゆる、ラブホテルだった。