煙を吐くVECSTAR125。
エンジン開けてみるよ。
強制空冷のカバーを外すと、フライホイールと冷却ファンが現れる。
フライホイール、むき出しなのね。
タイミングマークは前側。
フライホイールのマークをココに合わせると、上死点になる。
SOHCの2バルブ。
カムチェーンスプロケットに筋状の合わせマークが入ってる。
組み付けする時は、先ほどのフライホイールのマークを合わせた状態で、カムチェーンスプロケットのマークをヘッド上面の面に合わせる。
この辺りの合わせ方が心配だったけど、DR800とあんまり変わらない。
カムチェーンテンショナーはラチェットになっていて、取り外さないと戻らない。
知らずにスプリングだけ抜いてたけど、それではカムチェーンが緩まない。
スプロケットとカムシャフトをバラしてから気が付いたけど、テンショナーを丸ごと外せばカムシャフトはそのまま外せたかもしれない。
変な隠しボルトも無いから、何事もなく外せる。
縦型エンジンじゃないからカムチェーンをクランクケースに落っことしてしまう様な事は無いけど、クランク側のスプロケットから外れてしまうと掛け直すのが厄介そうだから、おもりを付けてテンションを掛けておく。
ピストン出てきた。普通のピストン。
ダメージを受けている様な感じはしない。
900kmにしてはカーボン溜まり過ぎ。
リングの良し悪しは見ただけでは分からない。
バルブステムシールだけなら、シリンダーまで外す必要は無いけど、DR800ではピストンリングで酷い目に遭った。
こんな作業何度も繰り返したくない。
リングだけ部品として出るんだから交換しておく。
ちなみに、リングの固着を期待して、WAKOSのFUEL1を入れてみた。
吸気側が綺麗なのはその為かも。
まぁ、結局走行距離900km程度でリングが固着するほど酷いカーボンやスラッジは溜まらないだろうからムダな足掻きだったんだけど。
カーボンいっぱい。
シリンダーヘッドは冷却風を通す為に中空になってる。
観察すると面白い。
Sさんの言うとおり、オイルが燃えると凄いカーボンが溜まる。
このまま乗り続けても結局ダメだっただろうな。
程度が軽いうちにOHしといて良かったのかもね。
ほとんど走ってないから、すこぶる綺麗。
DRとはあまりに大きさが違うから、バルブスプリングコンプレッサーが使えない。
小さいからって素手で押さえても緩む様なものじゃない。
どうやってバラそう?
何か変な穴が有る。
クランクケースのブリーザー?から排気ポートに繋がってるみたいな?
排ガス浄化の機構?
百均の小物入れに、分解する部位毎にボルトを仕分けして入れておく。
みんな一緒くたにしちゃうと、組み立てる時にボルトが分からなくなるから。
必要な部品をパーツリストから拾い出す。
当初はピストンリングとバルブステムシール、あとヘッドガスケットくらいで良いかな?って思ってたけど、よくよく見てみると結構必要な部品多い。
再利用出来るガスケット類も有るだろうけど、なんせ面倒くさいから失敗したくない。
大した金額じゃないだろうけど、数が増えるとそこそこかかるかも。
ここまでやるなら、普通なら150ccのパーツか、社外品のボアアップキットを組んでしまうんだろうけど(VECSTARは125と150が有る)、なんせほとんど走ってないからノーマルのまま戻すことに。
面倒くさいけど、その気になればそんなに時間は掛からない(有る程度の知識や経験は必要だろうけど)。
やり始めれば、これはこれで面白い。
やらずに済めばそれに越したこと無いんだけど。