- ほかならぬ人へ/白石一文
- ¥1,680
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★★★★☆
「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」
「だからさ、人間の人生は、死ぬ最後の一日でもいいから、そういうベストを見つけられたら成功なんだよ。言ってみれば宝探しとおんなじなんだ」
(本書帯紹介より)
レビュー
書店で帯の紹介文を読んでとても気になっていた小説。
ベストな確証とは?
単行本なので図書館で借りようと思ってたら直木賞を受賞してしまって、一気に人気が出て膨大な予約が入ってしましました。
それでも読む機会に恵まれました。
「ほかならぬ人へ」と「かけがえのない人へ」の2本立て小説。
2つは完全に別物です。
とても面白い小説です。
ちょっと上手くまとめ過ぎな感じはしますが、甘いだけの恋愛小説じゃないし、不倫が純愛だと掲げて突っ走る欲情でもなく。
ただ、肝心な詰めが甘い気がします。
上記の紹介文のセリフ、あれはこの小説の核心ともいえるもので、思いつきで言うべき言葉じゃないはず。
それから、彼女にたいして「ベスト」なんだという証拠が掴めたのか?
それは何だったのか?
「この人でなければいけない」と思わせる何かが有ったのか。
もっと言えば、脇役の死はもっと意味が有るものだったんじゃないのかな。
その人の死から読み取るべきものがもっと有ると思う。
面白い小説なだけに、少し残念に思います。
「かけがえのない人へ」の方は、「ほかならぬ人へ」と比べると興味薄。