自民、世襲立候補制限反対の嵐 どうなるマニフェスト
2009.4.17 20:43 産経

 自民党が、国政選挙での世襲候補の立候補制限をめぐって揺れている。次期衆院選のマニフェスト(政権公約)策定プロジェクトチーム(PT)の座長に内定している菅義偉選対副委員長が、立候補制限をマニフェストに書き込もうと提唱していることに対し、17日、自民党内で反対の声が相次いだ。菅氏は次期衆院選や現職議員には適用しない考えとみられるが、それでも党内の「2世議員」には抵抗感が強く、新たな火ダネになる可能性もある。(佐々木美恵)

プロスポーツの場合、親がスター(実力)選手だからと言って、子が自動的に親と同じ世界で通用することが保証されているわけではない。
もし、プロで通用するそこそこの実力があれば、最初は話題になるだろうが、その後はあくまで実力。

芸能界も世襲(ということばが適当かは微妙だが)が多い。
親(両親の場合も多い)が、俳優・歌手だからといって、子供が同じ世界で親と同様の地位を得るかどうかは疑問。
プロスポーツと違って、親が芸能人なら子供も芸能界に入ることは容易いかもしれないが、ここでも、高い地位を長く続けられるかどうかは、本人の演技力・歌唱力・人間性を磨くことに掛かっているように思う。
ただ、やっぱりDNAというか、親が歌が上手ければ子供も歌は上手いようだし、演技だって同じようなことが言える。

親が芸能人だったというだけでデビューしても、実力がない連中は不祥事を起して親が涙の会見をするということが、これまで何度も繰り返されているが。

さて、政治家の場合はどうなんだろうか。
与党・野党を問わず、地位が高い議員には世襲が多いが、政治家としての実力はどうなのだろうか。

例えば、田中真紀子は?
安倍や福田は、本当に日本のリーダーとしてふさわしい器だったのか?
麻生は?

政治家の実力をどう計るというのは、プロスポーツや芸能の世界と比べると、極めて難しいと思うが、淘汰される惧れが小さいのは政治家の世界だろうな。

親が政治家で、しかも有力議員であれば、地盤は磐石。
ゼロから始めなければならない政治家志望の人間と比べると、圧倒的に有利。
圧倒的という表現では生ヌルイほど有利であることは間違いないのではないか。

世襲禁止は、憲法に定めた職業選択の自由から見て問題だという世襲議員がいるようだが、これこそまさに世襲議員の底の浅さ、無能さを表しているのではないか?

これからの日本を導いていく政治家を育てるためには、政治を志す若者たちが、横一線で切磋琢磨することが必要なことは間違いないだろう。
そこには、選挙地盤というハンディを入れてはいけないという考え方なら、支持する国民は多いだろう。