【主張】闇サイト殺人 常識に沿った死刑判断だ
産経
1人の女性を殺害した名古屋市千種区の闇サイト殺人事件で、強盗殺人罪などに問われた3被告のうち2人を死刑、1人を無期懲役とした名古屋地裁の判決は、凶悪事件には被害者が1人でも極刑にするという、司法の厳しい姿勢を示した。
5月21日から始まる裁判員裁判を間近に控え、死刑か無期懲役かの判断を迫られる裁判員にとって、多大な影響を及ぼす意義ある妥当な判決といえよう。
3被告は平成19年8月、同市千種区で帰宅途中の会社員を拉致した。車に監禁したうえ現金6万円余を奪い、顔面に粘着テープを巻き付けて、頭をハンマーで殴って殺害、遺体を山林に遺棄した。残酷極まりない犯行だった。3被告は、携帯電話の「闇の職業安定所」というサイトを通じて犯罪目的だけで集まっていた。
3人とも起訴事実を大筋で認めたことで、裁判所が死刑判断を下すか、無期懲役にするかが焦点だった。検察側は犯行の残虐さなどから全員の死刑を求刑した。弁護側は計画性がなく、被害者も1人として死刑回避を求めた。
死刑適用の基準とされているのが、ピストルで4人を射殺した永山則夫元死刑囚の判決で、最高裁が昭和58年に示した「永山基準」である。下級審はこれを判例として、この基準に沿って判決を言い渡してきた。
永山基準は(1)犯罪の性質(2)動機(3)殺害方法(4)被害者数(5)遺族の被害感情-など9項目をあげ、総合的に考慮して、判断するというものだ。とくに被害者数が重要視され、これまでの下級審では、1人の場合は死刑を回避する傾向が大半だった。
最近の例でも東京都江東区の女性殺害遺体切断事件の判決で、東京地裁は「死刑は重すぎる」とし、無期懲役を下した。素人の国民にとっては、被害者が1人なら死刑にはならないという風潮さえ生まれているのが現実だ。
今回の判決で、名古屋地裁の近藤宏子裁判長は、社会常識に沿ったごく自然で当然の判断を下したものと評価したい。
このところの犯罪は、凶悪化が顕著で、ネットを利用した匿名性の高い犯行などその質も多様化している。最高裁は、26年も前の永山基準を見直し、裁判員が納得できる明確な死刑基準を示す時にきている。
↑
さすが産経、全面賛成。
この事件の被害者のお母さんは3人とも死刑にならず残念無念だろう。
その気持ちは良く分かる。
ただ、法的には、近藤宏子裁判長は妥当な判決を下したと言っていいのではないか。
自首した犯人の量刑については、プロじゃないといろいろ言えないと思う。
論理的根拠があるのかと、素人が素直に考えても首をかしげる永山基準は、一回すべて白紙にもどすべきではないだろうか。
要は、加害者側の一方的で身勝手で弱い立場の人を殺害した場合は、被害者が1名でも当然死刑だろう。
江東区のバラバラ殺人がなぜ無期懲役になったのか良く分からない。
脚の火傷のコンプレックスが刑を軽くする要因になるとは、理解できないことだな。
日本の犯罪の現状から考えれば、更正主導よりも徹底した応報刑主義をとる時期に来ていると思う。
産経
1人の女性を殺害した名古屋市千種区の闇サイト殺人事件で、強盗殺人罪などに問われた3被告のうち2人を死刑、1人を無期懲役とした名古屋地裁の判決は、凶悪事件には被害者が1人でも極刑にするという、司法の厳しい姿勢を示した。
5月21日から始まる裁判員裁判を間近に控え、死刑か無期懲役かの判断を迫られる裁判員にとって、多大な影響を及ぼす意義ある妥当な判決といえよう。
3被告は平成19年8月、同市千種区で帰宅途中の会社員を拉致した。車に監禁したうえ現金6万円余を奪い、顔面に粘着テープを巻き付けて、頭をハンマーで殴って殺害、遺体を山林に遺棄した。残酷極まりない犯行だった。3被告は、携帯電話の「闇の職業安定所」というサイトを通じて犯罪目的だけで集まっていた。
3人とも起訴事実を大筋で認めたことで、裁判所が死刑判断を下すか、無期懲役にするかが焦点だった。検察側は犯行の残虐さなどから全員の死刑を求刑した。弁護側は計画性がなく、被害者も1人として死刑回避を求めた。
死刑適用の基準とされているのが、ピストルで4人を射殺した永山則夫元死刑囚の判決で、最高裁が昭和58年に示した「永山基準」である。下級審はこれを判例として、この基準に沿って判決を言い渡してきた。
永山基準は(1)犯罪の性質(2)動機(3)殺害方法(4)被害者数(5)遺族の被害感情-など9項目をあげ、総合的に考慮して、判断するというものだ。とくに被害者数が重要視され、これまでの下級審では、1人の場合は死刑を回避する傾向が大半だった。
最近の例でも東京都江東区の女性殺害遺体切断事件の判決で、東京地裁は「死刑は重すぎる」とし、無期懲役を下した。素人の国民にとっては、被害者が1人なら死刑にはならないという風潮さえ生まれているのが現実だ。
今回の判決で、名古屋地裁の近藤宏子裁判長は、社会常識に沿ったごく自然で当然の判断を下したものと評価したい。
このところの犯罪は、凶悪化が顕著で、ネットを利用した匿名性の高い犯行などその質も多様化している。最高裁は、26年も前の永山基準を見直し、裁判員が納得できる明確な死刑基準を示す時にきている。
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さすが産経、全面賛成。
この事件の被害者のお母さんは3人とも死刑にならず残念無念だろう。
その気持ちは良く分かる。
ただ、法的には、近藤宏子裁判長は妥当な判決を下したと言っていいのではないか。
自首した犯人の量刑については、プロじゃないといろいろ言えないと思う。
論理的根拠があるのかと、素人が素直に考えても首をかしげる永山基準は、一回すべて白紙にもどすべきではないだろうか。
要は、加害者側の一方的で身勝手で弱い立場の人を殺害した場合は、被害者が1名でも当然死刑だろう。
江東区のバラバラ殺人がなぜ無期懲役になったのか良く分からない。
脚の火傷のコンプレックスが刑を軽くする要因になるとは、理解できないことだな。
日本の犯罪の現状から考えれば、更正主導よりも徹底した応報刑主義をとる時期に来ていると思う。