イージス艦衝突 防衛省、止まらぬ失態
2008年2月20日(水)08:33 産経

 守屋武昌前防衛事務次官の収賄事件はじめ不祥事がきびすを接して起きている防衛省・自衛隊を、今度は国民の生命にかかわる重大事故という衝撃が襲った。最新鋭イージス艦「あたご」の監視態勢のあり方に加え、福田康夫首相への連絡が2時間もかかるという危機管理官庁としての資質までも問われる事態となった。与野党から石破茂防衛相の責任論も浮上しており、「起きるはずがない事故」が福田内閣に与えるダメージは決して小さくない。
 防衛省・自衛隊では昨年、イージス艦中枢情報漏えい事件やインド洋での海上自衛隊による補給活動をめぐる給油量取り違え問題など不祥事が相次いだことを受け、政府は首相官邸主導の形で防衛省改革会議を設置し、組織改編など同省の抜本改革を検討している。そのさなかに起きた事故に、防衛省幹部の1人は「なだしお事故の再来だ。今までの不祥事とは重みが違う」と危機感をあらわにした。
 昭和63年、神奈川県横須賀沖で潜水艦「なだしお」と遊漁船が衝突した事故では、遊漁船の乗員・乗客30人が死亡した。自衛隊への批判が高まり、当時の瓦力防衛庁長官は引責辞任に追い込まれた。
 石破氏は19日の記者会見で自らの責任について「どうしてこういう事故が起こったかについて、正確に把握するのが現時点で私が果たすべき職責だ」と述べた。しかし、野党が国会で石破氏の責任を追及する構えをみせている。さらに、身内の自民党幹部も石破氏が防衛省の連絡遅れを強く批判したことに「最悪の対応だ。組織の長としてやってはいけないことだ」と語り、閣僚としての資質に疑問を呈した。
 今回の事故が自衛隊の「最高指揮官」である首相の政権運営に影を落とすことは否定できない。
 就任以来、「福田カラー」を打ち出せない首相は逆に、年金記録漏れ問題などに見舞われ、内閣支持率は低空飛行を余儀なくされている。その折の衝突事故は「首相にとって泣きっ面にハチ」(自民党中堅)となった。
 首相は19日夕、首相官邸で記者団に対し「改善策はある。そういう意識を持ってもらわないといけない。自衛隊、防衛省が、何が大事か考え、どう対応すべきかも考えてほしい」と述べた。
 首相は終日、いらだちを隠せなかったが、自民党内には「首相の言葉は他人事にも聞こえる」(中堅)との声が漏れた。(加納宏幸、杉本康士)

この事故について連日TVの報道を見ているが、ひとつ腑に落ちない点がある。
このイージス艦の最高責任者たる艦長の名前と顔写真が出てないようなのだが。
それに、この艦長、陸に上がったら、まず、事故の経緯はともかく謝罪会見するべきじゃないのかな。僕が、見てないだけなのか。
防衛大臣も、とにかく謝れという指示を部下に出せないんじゃ、話にならないね。
イージス艦の艦長ってどのレベル?まさか海将補クラスじゃないよね。
せいぜい一佐?よく知らないけど。

そして、幕僚長、防衛部長の記者会見も、なんか保身、組織防衛の臭いがプンプンして潔くないよねぇ。自分の保身しか考えない幹部しかいない組織の行く先は目に見えてるけどね。

それから、防衛省は三流官庁という評価。
これはまあ、そういう事実を曝け出しているから、防衛省関係者も反論できないだろうね。
ただマスコミが、国民を守るべき自衛隊が国民を殺してどうする、と鬼の首を取ったかの如く報道するのはなんとも不愉快だな。
防衛省を三流官庁の域に封じ込めてきたのは、朝日・NHKをはじめとする”平和おたく、おためごかし似非平和主義きどり”のマスコミ連中の罪でもあるよね。
国民が、ちゃんと国防を担う彼らを尊敬するように、マスコミがしていれば、そりゃ彼らだってそれなりの自覚は出ると思うよ。
自衛隊=悪の権化みたいな報道を延々と垂れ流しにして、国民に誤った評価基準を刷り込んだ、マスコミも反省しないとね。