女性射殺警官に退職金1200万円 石原知事『論外信じられない』
2007年9月1日 東京朝刊

 警視庁立川署の友野秀和巡査長(40)が飲食店従業員の女性(32)を射殺し自殺した事件で、東京都条例に基づき、巡査長に約一千二百万円の退職金が支払われることについて、東京都の石原慎太郎知事は三十一日の定例記者会見で、「論外だと思うし、信じられない。どういうルールがあるか知らないが、警察全体のこけんにかかわるからしっかり考えてもらいたい」と述べた。

 同庁によると、勤務期間が二十年を超す巡査長の場合、通常の退職金は約八百万円だが、「死亡退職」の扱いで五割増しになるという。同庁や立川署には「なぜ払うのか」といった疑問や苦情が相次いでおり、石原知事は「(批判は)当然。自分が死んだから自殺ってわけにはいかない、人を殺しているんだから。しかも警察という生命の安全を預かる人間がそういうことをした」と言及。その上で「(退職金支払いに)非常に違和感があるし、警察に対する信頼を阻害するんじゃないか」と疑問視した。

 友野巡査長の両親は「謝罪の気持ちとして女性の遺族に受け取ってほしい。受け取ってもらえないなら、辞退したい」と話しているという。

まぁ、警察という組織の常識はこの程度のものだろうな。
そもそも、死亡退職の要件が発生したのは、当然、死亡の時。しかし、生きている時期に、殺害したという事実以前にも、ストーカー行為、職務専念義務の放棄と、懲戒免職の事由は満たしているはず。つまり、懲戒免職の方が先だから、死亡退職という要件は満たさないはずで、こんなことが明るみに出ること自体、警察組織が国民常識と乖離した常識の中で動いていることを明らかにしているね。まさに、解離性障害だよ、まったくね。

だいたい、今回の事件で、幹部が誰も辞めていないというのが鉄面皮もいいところだよ。
昔、制服警官による女子大生殺人のときはトップが辞めたんじゃなかったかな。
今回、もし誰も辞めないとなれば、女子大生と水商売の間に明らかな偏見が警察幹部にあるという証左で、これはこれで許しがたい差別だね。まあ、警察の連中って、この程度の常識なのかねぇ。真面目に働いているノンキャリの人も多いだろうに、責任を取るべき人が、ちゃんとした責任を取らないから、警察のイメージは本当に悪いよね。

友野巡査長の両親は「謝罪の気持ちとして女性の遺族に受け取ってほしい。」というのも、おかしい。自分の懐が痛まないなら、どんなことでも言える。1200万、自分達で払う意思があるのか否か、それが問題だよ。ただ、この問題で取材を受けたら、ああいうコメントしかないとは思うけどね。