そう言えば、弟が家を出て行きました。
大学に行くらしいです。
ついに弟に学年を抜かれました。

小さい頃からいつも自分と同じ事をして、自分より上達するやつでした。
ピアノとか、ドラムとか。他多数。

昔、高校入試の面接で、母親と練習をしていたことがあったらしいです。
そのとき、弟は尊敬する人は兄だ、と答えてくれたらしいです。
おかぁさんは、目に涙を浮かべながらその様子を教えてくれました。
いい弟をもったね、と。

半年前に、弟に、今の生活について意見されたことがあります。
もっと、何か幸せになれる人間なんだと。

もう、ちょっと、待ってて。

もう、てかげんしなくていいかな、と、半分空っぽになった部屋でひとり、お兄さんは思いました。