五嶋龍くんのリサイタル | 麻衣オフィシャルブログ「うたうまい」Powered by Ameba

五嶋龍くんのリサイタル

に行ってきました。約一年振りでした。プログラムは、

ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ 5番ヘ長調op.24「春」
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 2番イ短調BMV1003
ミルシュタイン:パガニーニアーナ
サン=サーンス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 1番ニ短調op.75

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五嶋龍くんは、ヴァイオリンニストらしからぬというか、かなり、斬新なソリストだと思います。そして、それを五嶋龍くんという人がやるから、それは新しくなり、先駆者になるという。。例えば、弾き方(というより、間奏とか待っている間がとくに?!)とか、「ヒップホッパー」(死語の世界ですか??この言葉)かと思ってしまいますよね、、下からのぞきこむような目線で客席を見渡しながら、横揺れする、みたいな。。あと、今日は、タキシードを着ていたと思うのですが、カマーバンドがウェストじゃなくて、腰履き(巻き?)にしてました!!!それが、また似合ってて!!そして、極めつけは、お辞儀。お辞儀が、空手のお辞儀なんですよ!完璧に。「ウッス!」ってかんじ!だから、ものすごいピシってしてて、これまた、決まってるわけなんです!ま、それはさておき、、、

私は、ヴァイオリンは、弾けないので、専門的なことはわからないのですが、バッハの無伴奏ソナタとか、パガニーニの作品は、とにかく難しい!!らしいのです。が、それはそれは、目が追いつくのが大変なほどのテクニック!いとも簡単気に、完璧に演奏していました。パガニーニのカプリツィオをアレンジした、ミルシュタインの作品なんて、超絶技巧で超絶技巧で目感嘆のため息がでてしまうほどでした。

でも、私は、今回、一曲目のスプリングソナタが本当にすばらしかった!

最初のメロディが「ラ」から始まるのですが、その音とか、本当に美しくて。。のばしているその音で、もう本当に感動してしまいました。そして、ふと思えば、前のコンサートまでは、こういう感情ではなく、パガニーニのテクニックとか、ありえないぐらいピチカートがうまかったりとか、そういう技術的なことに、驚くことが多かったのですよね~~で、「あ!!成長したんだ~!」と、突然、おかあさんみたいになっちゃいましたけど、思いました。それは、技術はもう、世界的!なので、きっと、精神的に、大学も休学したりしていたようですし、悩んだり、乗り越えたりがあって大人になったのではないかな?と思いながら、聴いていました。演奏するって、やっぱり、本当に繊細なことで、自分が透明になってるみたいに、内面が映し出されるものなんだなと、改めて思いました。

休憩中、母に「のどが渇いたね。何かのもう。」と言ったら、母が
「じゃ、タカノさん、行っちゃう?」とか言うのです。で、ホワイエのことタカノさんとか言ってた気がするけど、空耳だよねっ(もしくは、また、変なこと言ってる気がするけど、いいやみたいな。よくありません?そういうこと。。。いちいち聞いてたら、きりがないみたいな)と思って、そのまま、特に聞き返さず、ホワイエのほうにむかっていたら、また母が、
「ね、タカノさんだから!」
とかまた、言うんです。これは、聞き流すところじゃなさそうだと。。で、
麻衣:「なぜ?タカノさん?」
母:「だって、タカノさんだから」
もう、いいやっと思って、目の前をみたら、「高野」という、名札をつけた、ホワイエの店員さんの高野さんが!!そして、次の瞬間母が、
「高野さ~ん、シャンパンくださ~い!」
高野さんも、はいは~いってかんじで、手慣れたかんじで、なみなみと、シャンパンを注いでくださってるわけです。もう、どんなコネクション?と思ってびっくりしました。サントリーホールのホワイエにも友達つくっちゃったわけ?みたいな。いやあ、長く生きてるってすごいですね!

最後の段落のおかげで、なんのこっちゃわからないダイアリーになってしまいましたが、とにかく、龍くんの演奏、すばらしかったです!!また、来年、演奏が聴ける日まで、楽しみにしています!