皆様お元気でしょうか?このブログを最後に更新してから大分時が経ってしまいました…つまりそれだけ私は充実した日々を過ごさせて頂いているということで皆様にご理解頂ければと思います。

忙しい日々の中で先日たまたまテレビで目にした玉置浩二さんの歌…玉置さんのソロアルバム「カリント工場の煙突の上に」の最初におさめられた歌「花咲く土手に」が大変心に染み感動したのです。

玉置さん作曲のメロディーの美しさはもちろんなのですが、何よりも心惹かれたのは須藤晃さんが書いた詞…

改めてこの歌の詩を調べたところ、主人公が帰郷の際に立ち会った亡き祖父のお葬式の光景から、幼少期の思い出、祖父と過ごした日々が蘇り、今もその思い出は主人公の心の中に残っているというプロットのみならず、詩の中にさりげなく【春夏秋冬】が織り交ぜられているのが何とも感慨深い気持ちになったのです…。

歌詞内の春夏秋冬を具体的に挙げてみると…【赤とんぼを追いかけた土手】【春風の中を歩く】【それぞれの冬の寒さを】【つかの間の夏の空を】となるのですが、この点須藤さんの粋な計らいを感じてなりません。

玉置さんは北海道旭川市出身、季節の移ろいをダイレクトに肌で感じることができる地域で幼少期から青春時代を過ごしてきたからこそ、その思い出に寄り添う形で須藤さんが歌詞を作られたのだろうということが詞の世界から推察できたのです。

須藤晃さんは石川啄木など、大正~昭和にかけての詩人を好まれているとのことですが、その品格のある詞の世界に私は魅了され歌を聞く度涙が溢れてしまいました…。

作詞作曲演奏を一人でまかなうシンガーソングライター主流となっている昨今の音楽シーンですが、玉置浩二さんはその点を「餅は餅屋」に任せるという歌作りの傾向があると私は前から感じていましたが、この点はとても大切なことだと「花咲く土手に」で再確認させられましたね…

数多くの名ドイツ歌曲を生み出した作曲家シューベルトが、ゲーテやショーバー等、詩からインスピレーションを受けて名曲を生み出したように…詞の力は本当に大きいものだということを、私はこの歌を聞いて強く感じたのです。

須藤晃さん…恐るべしです…花咲く土手にはいつか私も何かしらの形で歌ってみたいと感じました。その時が実現するかどうか…出来ると願って歌に精進します!それではまた気が向いた時まで皆様お元気で下半期お過ごしください。