皆様大変ご無沙汰しておりました!!!お元気で御活躍の事と存じます!!今年も相変わらずバタバタしている大西です!!只今は来月名古屋で控えている吉田さんとのDuo Fioriの演奏会に向けて頑張っていますよ!!

そうそう!!実は今回私・・とある歌曲のピアノ伴奏編曲も担当しているのです・・。
是非演奏会に足を運んで頂き皆様の耳で堪能頂きたい逸品です!!(と勝手に自負しているのですが・・。)

私がアレンジを担当した作品は、JPオールドウェイが作曲した「旅愁」。日本では「ふけゆく秋の夜 旅の空の」の歌詞で有名な曲ですよね!

Duo結成当初から、私は吉田さんと是非歌ってみたいと思っていた作品だったのですが、如何せん私達のハーモニーに相応しい良きアレンジの譜面が見つからず…。私が一肌脱いで正月返上でピアノと五線紙に齧りついて書き上げました。

作業中に改めて感じた事は、作曲って本当に大変な作業なのだという事。

今でこそMac等のコンピューターを使用して、譜面は簡単に作成出来るものになりましたが、大昔の譜面作成は全て手書きでしたからね・・。更に演奏者が多くなればなる程、音数も増えていき、黒音符を記す量も増えていき・・・。ましてやオペラスコアーなんていったら、とんでもなく膨大な音符の量を記さなければいけない訳で・・・。

改めて、オペラ作曲家として名を馳せた方々に敬服です!!!

編曲ネタに因んで、私にとって名アレンジャー、作曲家と言えば、先ず即行名に挙げるとしたらアンドレ・プレヴィン様でしょう!!

今やクラッシック界に無くてはならない名指揮者、作曲家として名を馳せているプレヴィン様。近年はNHK交響楽団の名誉客演指揮者として頻繁に来日演奏されています。

そんなプレヴィン様も元はと言うとジャズピアニストで名アレンジャーでした。事実私もプレヴィン様の事はジャズプレイヤーだとばかり思っておりましたよ。まさかクラッシックの指揮者として名を馳せていたなんてと、後から知って大変驚いた位でした!

私とプレヴィン・アレンジとの出会いは、遡る事私が小学生時代に観た、オードリー・ヘプバーン主演映画「マイ・フェア・レディー」のサウンドトラック。フレデリック・ロウが書き上げた美しいメロディースコアーに格調を持たせたのは、彼の卓越した音楽監督としての手腕の賜物だと存じます。

そして、私にとって忘れもしない魅惑のアレンジこそ、ジャズのスタンダードナンバーでした。

名ジャズシンガー、ダイナ・ショアと録音したアルバム「Dinah Sings Previn Plays」の中の一曲「4月のパリ」のピアノアレンジは本当に衝撃を受けました。

プレヴィン・アレンジはどの曲もまるでフランス印象派のような洗礼された感覚が宿っているんですよ。

一見歌手を自由に歌わせているようで、実はその中に緻密に計算された拍子が有るというか…私自身も思わず、この方のようなピアノ伴奏者、アレンジャーのもとで一緒に仕事してみたいなぁと感じてしまう程の何かが、プレヴィン・アレンジには有るのです!

そんな訳で「Dinah Sings Previn Plays」の中の「四月のパリ」下記試聴あれ!


プレヴィン様はこのアルバムを録音後、名アレンジャーの域を超え、かのレナード・バーンスタインの如く、指揮活動の傍ら作曲家として様々な作品を世に送り出す訳です。

旺盛な活躍の中で、1998年にアメリカのソプラノ歌手ルネ・フレミングとタッグを組み生み出した歌劇は大変話題になりました。それこそあの、テネシー・ウィリアムスの戯曲「欲望という名の電車」です。

このオペラの中で、ルネ・フレミング演じるブランチのアリア、「I want magic!!」はピースアリアとしてリサイタル等で披露しても遜色の無い、メロディックなアリアにして欲しいという彼女の要望に、プレヴィン様は見事に応えておりました。

結果このアリアはフレミングのお気に召したようで、後に彼女が発売したオペラ・アリア集のアルバムタイトルにもなり、来日の際のリサイタルでも歌われましたよ。

更に、このオペラは日本の名指揮者、故若杉弘さんが甚くお気に召したようで、若杉さんの御尽力により、東京室内歌劇場公演によって初演に至りました。

話は反れましたが、このアリアの作曲の雰囲気も、「四月のパリ」同様、フランス印象派的な音楽観に溢れていますね。プレヴィン様はきっと、本質的にはフランス音楽がお好きなのでしょうか・・。っとこれは私の勝手な憶測ですが(笑)


御歳82歳になられた今も精力的にクラッシック演奏活動や作曲活動を続けていらっしゃるプレヴィン様ですが、もうジャズピアノを演奏される事はないのでしょうか・・・。

NHK交響楽団での客演指揮活動はとても嬉しいですが、私は日本で、彼のジャズピアニストとして演奏されるお姿をもう一度拝見したいし、拝聴したいですよ!

アンドレ・プレヴィン様!!!貴方の世界中のファンの為にも、どうかいつまでもお元気で!!!という訳で、プレヴィン様程ではありませんが、名古屋近郊の皆様、来月25日、お時間が有りましたら、私のピアノアレンジも是非聴きに来てくださ~い!