パウダーフィンガー | 歌う言葉

歌う言葉

懐かしの洋楽を日本語で歌ってみたい!


1979年リリースのニール・ヤングのアルバム「ラスト・ネヴァー・スリープス」収録曲です

ニールはこの曲を1975年に作っていてレナード・スキナードに提供していましたが 彼等の不慮の事故により計画は実現しませんでした

内容は突然現れた敵から家族を守らなくてはならなくなった主人公の切羽詰まった情景が歌われています
南北戦争の時の話とも麻薬を密輸している家族の歌とも言われています
いずれにしても武装された船が川を上って近づいてくる様子がよく伝わってきます
ある種の成長譚のようでもありますし もし自分がそういう状況に置かれたらどうする?と問いかけられているような気持ちにもさせられます
残念ながらこの主人公は歌の中で敵の砲弾が当たり死んでしまいます(この展開は「ヘイ・ヘイ・マイ・マイ」の♪消えゆくなら燃え尽きる方がマシだ…という表現とも対になっている感じがしますね)
最後の歌詞は墓碑銘として刻まれた句のようでもあり 戦争の虚しさを感じさせるメッセージも込められていますね

ニールはこの曲をよくライヴでも演奏しているのでお気に入りの曲の一つだと思われます
このアルバムもライヴ盤ですがロック・スターを夢見る少年という設定でマイクや機材が巨大な作りになっています(ミュージカルの「キャッツ」のようですね)ウッドストックのネタやスター…ウォーズのキャラも登場してくるので個人的には大好きな演出のライヴです(「トランス」発表後のベルリンでのライヴ演出も好きです)
傷つきやすく純粋だけれど残酷な一面もある少年時代の心を持ち続けるニール・ヤングらしいと思います

ローリングストーン誌でもニール作品の中でも一番の詞と評されたことがあります



ヤバい ママ
白い船がやって来る
赤い灯と旗 男達を乗せ
ねぇ ジョンを呼ぼう
郵便船 じゃない
もう近くまで来た
通り過ぎてくれ
銃が並び
波を立てているよ

父は亡く 兄は狩りに出て
あのジョンはずっと
飲んだくれてる
残された俺は頭を巡らす
まだ22で
何が出来るのか
奴等は来る
戸惑いは広がる

父の銃を持ち 思い出す
いつも言われた
赤い灯は逃げろ
でも一発目が岸に放たれ
銃を構え
問い続けてた
突然に
顔が弾け飛ぶ

弾薬から護り給え
引き金を引かせてくれ
名も知らぬ俺を覚えていて
若くして逝き
何も成し得ず
彼女を
思い続けてたと