最上クラスの有田焼。空間に「深淵の結界」をインストールする行為。
「装飾」から離脱し、空間の重心を定義する。
現代の建築空間において、最後に必要とされるのは「色」ではなく、
その場所の空気感を一瞬で支配する【特異点】にございます。
有田焼の「最上クラス」を置く。それは単なるインテリアの配置ではありません。
猛火の規律を宿した石を設置し、
そこに「深淵の結界(Abyss Barrier)」を構築する行為に他なりません。
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物理的なスイッチを持たない現代人の脳にとって、
この器と対峙する時間は、唯一の強制的な「情報の断食」となります。
視覚を奪うほどの窯変(ようへん)は、
観る者を思考の深層へと誘い、魂を鎮静させるインフラとして機能いたします。
「花を生ける」という機能すら、ここでは付随的なもの。
ただそこにあるだけで、空間の質を格上げし、
無機質な現代建築に太古の炎の記憶をインストールする。
これこそが、最上クラスにのみ許された「存在の証明」にございます。
真右エ門窯 馬場 泰嘉