私は、有田焼の窯元『真右エ門窯』の支配人を務めています。真右エ門窯は、辰砂や油滴天目などの美しい釉薬を得意とする有田焼の代表的な窯元です。今日は私の人生に大きな影響を与えた一冊の本の中の言葉についてお話ししたいと思います。その本とは、仏教学者の梅原真隆先生の本の言葉の『仏教の善とは何か』です。 私は浄土真宗の檀家の家に生まれましたが、仏教についてはあまり深く知りませんでした。あるとき、住職様からお借りした梅原真隆先生の書かれた本を読んで、仏教の教えに深く感銘を受けました。この本には、仏教においての善は、自分だけでなく全ての生きとし生けるものを尊重し、慈しみ、救済することであると書かれています。仏教では、善い行いをすることで、自分も他者も幸せになると教えられています。 私は、この本が教えてくれた仏教の善を、自分の仕事や生活に実践するように心がけています。私は、自分の作る陶磁器が、人々の心を癒し、喜びを与えることを願っています。また、私は、自分の窯元の従業員様やお客様、そして有田焼の伝統を守る仲間たちと、互いに尊重し、助け合う関係を築くことを大切にしています。私は、仏教の善を実践することで、幸せな人生を送ることができると信じています。