新東宝から東映へ、ファンだった三原葉子さん(1933年~2013年)19歳の映画デビュー作「風雲七化け峠」(1952年<昭和27年>)がYouTube「新東宝公式チャンネル」で配信されました。

三原葉子さんは1951年(昭和26年)新東宝「第一期スターレット」として入社、翌1952年(昭和27年)「風雲七化け峠」(並木鏡太郎監督)で銀幕デビューしています。

「風雲七化け峠」1952年製作・新東宝配給・モノクロ90分

キャストのタイトルに三原葉子“ニュー・スタア”の文字が見える。

 

デビュー作「風雲七化け峠」より、三原葉子さん19歳の貴重な写真です。

 

 

 

 

 

 

<共演の剣豪スター嵐寛寿郎(右)と>

「風雲七化け峠」1952年製作・新東宝配給・モノクロ90分

監督・並木鏡太郎、脚本・鏡二郎

キャストは嵐寛寿郎、深川清美、杉山昌三九、清川荘司、富田仲次郎など、往年の時代劇ファンに懐かしい顔ぶれ。新人・三原葉子がデビューしている。

 

お加代(三原葉子)の父が隠した莫大な財産騒動に係わってしまう正義の浪人・権兵衛(嵐寛寿郎)と悪党たち。正邪入り乱れて展開する懐かしい痛快時代劇。

スピーディな殺陣、七化け峠の洞窟セット(美術・進藤誠吾)や特撮(新東宝特殊技術部)が素晴らしい。

<嵐寛寿郎>

<七化け峠の洞窟セット>

「戦艦大和」「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」「怪異宇都宮釣天井」「鋼鉄の巨人・スーパージャイアンツシリーズ」などを残した上村貞夫を始めとする新東宝特殊技術部は優秀でした。

 

「風雲七化け峠」より、三原葉子さんが全裸で川に入るサービス場面。

加代(三原):「(その箱を)渡してください 秘密の物です」

権兵衛(嵐):「これが」

加代:「はい」

権兵衛:「その秘密を話してくれたら渡す」

加代、突然 着物を脱いで川に入る

 

 

加代:「渡してください お礼に私の体をあげます」

 

権兵衛:「お加代さん 渡す 渡す 渡すから上がってくれ」

権兵衛:「こんな物に 無分別なことはするな」

この三原葉子デビュー映画「風雲七化け峠」はヒットとなり、日本の女優には珍しいグラマーとして話題となりました。

 

三原葉子と共演した嵐寛寿郎の談話>

「ほんまに切れるような岩清水に裸で入りよったんです。人が来てアッと立ち上がる、胸一杯に乳が隠しきれません。ボロッとこぼれかかった、本人それどころやない、もう血の気がひいとる。よう演りました」

 

新東宝でセクシー路線のトップスターとなった三原葉子さん、1961年(昭和36年)10月に新東宝が倒産するとフリーランスとして東映を中心に活躍しました。

 

東映・藤純子の「緋牡丹博徒」よりだいぶ前に作られた新東宝の女侠客シリーズ女王蜂と大学の竜」

女王蜂シリーズの第3弾で、監督は石井輝男、脚本は内田弘三 と石井輝男の共作。

好きな映画です。

<三原葉子、吉田輝雄女王蜂と大学の竜」(1960年・新東宝)より>

 

三原葉子と真面目な吉田輝雄とのラブサスペンス「セクシー地帯(ライン)」

キュートな三原葉子がいい。好きな映画です。

監督・脚本の石井輝男とは、新東宝から東映に移っても一緒に頑張っていました。

吉田輝雄、三原葉子「セクシー地帯」(1961年・新東宝)より>

 

三原葉子さんが胸元あらわに海賊めがけて機関銃を乱射する「女奴隷船」

集団脱走や銃撃戦も楽しい女奴隷の叛乱を描く小野田嘉幹監督のスケールの大きな総天然色・海洋冒険映画。

<三原葉子、菅原文太、三ツ矢歌子「女奴隷船」(1960年・小野田嘉幹監督)より>

 

 

三原葉子

 

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文中、敬称略としました。ご容赦ください。

 

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